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テーマ:読書(8286)
カテゴリ:本
先日読み終わった本です。 名ヴァイオリンの聖地・クレモナでヴァイオリン職人をしている初老の男性が知り合いの刑事さんんとともに主にヴァイオリンに関する事件を解決していく物語で、私はこの作品で初めてでしたが、シリーズ第2作だそうです。 物語の始まりはパガニーニ国際コンクールで優勝したロシア人の青年がヴァイオリンを主人公の工房にもっていくところから始まる。 パガニーニ国際コンクールといえば庄司紗矢香さんが10年以上前だが、最年少16歳で優勝し、日本でも結構話題になりました。 物語はパガニーニが当時の恋人だったナポレオンの妹エリーザから送られた黄金製の箱と幻の楽譜をめぐり、ヴァイオリン、美術品などのディーラー、高級宝石商、前述のロシアのヴァイオリニスト、音大の教授、助手などが交錯していく。 途中でパガニーニの伝記が出てくる、彼は歴史に残る名演奏家であり作曲家だが、間違っても偉人伝などにはならない人物で、文字通り天才とナントカは紙一重的なのだ。スキャンダラスでギャンブル好きーしかしヴァイオリンを持たせると悪魔に魂を売ったのではないかといわれるほど蠱惑的な演奏で人々を熱狂させる。 バロック時代タルティーニという作曲家がいたが、彼が夢で悪魔がヴァイオリンで奏でたメロディがあまりにも素晴らしく、起きて思い出して譜面化したのが「悪魔のトリル」という曲です。 こうしてみると、ヴァイオリンの名曲は悪魔がらみなのか?と思いたくなる、そういえば新進気鋭の若手ヴァイオリニストよりベテランの域に達したヴァイオリニストの演奏のほうが心にダイレクトに響いてくる感じはある、つらつら思うに天使の歌声という表現はあるが、現代最高のヴァイオリニストのギドン・クレーメルの演奏に対して、天上の音楽なんて表現は聞いたことないかなあ。魔性のスパイスが必要なようですね。ある意味ミステリーにもっともふさわしい?楽器なのかも。 作者は様々な分野を手掛けるミステリー作家のようです。文中にこんな箇所がある。 「音楽は何にもまして思い出を、人とのつながりを持ち、潜在意識レベルに訴える、それは目に見える力よりも強く、もっとも深いところを探り、もっとも無防備な部分を見つける」 この本の中で好きだった箇所です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.12.08 22:12:31
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