サンダルシア(Andalucia)
最近きめ細かな精神的フォローをしてあげていない、母親。数年前の脳梗塞も夏のこの時期だったため、「夏」は、本人もあまり良い季節と思っていない。電話で身体の調子をたずねてみるも「あなたは、自分の家のことをすればいいでしょ。」などと、ほっといてくれとも、拗ねているようにも聞こえる。幅広い年齢層の女が使うツンデレラ技の「ツン」だ。1時間のクールダウンを経て、息子のスクールお迎えのついでに母をコーヒーに誘ってみた。先ほどのツン・モードとうって変わって、ウキウキしながら洒落た格好で出てきた。コーヒーと言っても西友の片隅にあるスターバックスで、食事制限もあるのでせいぜいショートサイズのコーヒー一杯。それでも、母は喜んでいる。そう、コーヒーとはコミュニケーションのツールであって、実際、ちょっと空気の違う所へ行って、いろんな愚痴をしゃべりたいのだった。今、西友は会員様ご優待割引中で、ピアノ友達のたこりんも、先日いろいろと仕入れたようだった。母は靴を捜していたが、好きなデザインでもかかとが高く、自分に合ったのが無かった。母の靴を捜していたが、いつしか自分用のも探しており、ここでまた割引の魔の手にかかってしまった。(^^;)母が「これなんかも、いいんじゃない?」と勧めてくれて、その好意も嬉しかったし、なんとなく素直に買ってしまった。(元値\5,900→ 値下がり\5,000 → 割引50% \2,500)レジに並んでいる時、ちらっと母の顔を見ると、素直に従った娘にご満悦な表情だった。新しいサンダル・・・・、サンダルーさ!ここまでは、順調のありがちな光景。しかし、私の手に持ったサイズは、「元値\5,900→ 割引50%」の札しか付いていなかったのだ!!そう、間の「値下がり\5,000」のタグがついていない。それにいち早く気が付いた母は、レジを逆流し、同じデザインで違うサイズで、きちんと「値下がりタグ」のついているものを持ってきた。息を切らしているものの、素晴らしいガッツだ。母曰く「まったく、貴女はちゃんと見てないんだからねえ。これをレジに見せなさい。」と捨て台詞らしきものを投げつけて、その白い空気が流れる場から、そそくさと去っていった。しかし、レジのバーコードで読み込んだ値段は、「値下がりタグ」がついていなくても、ちゃんと「割引50% \2,500」を指していた。(^^;)(現代のシステムはそんなもんだよ→母)もちろん、親孝行の娘は母にはその「余計な」報告はせず、「お母さんのおかげで、安く買えたよ!」と言ったのだった。そして、母にお礼に鰯ハンバーグや、めかぶ等の健康食材をたんと渡し、果たして割引の効果はあったのか、考えるのであった。***** エルネスト・レクオーナの「アンダルシア」 *****曲の題名に「アンダルシア」「アンダルーサ」というのは、よく聞く。ピアノ曲の中でも、グラナドスもスペイン舞曲集 5番「アンダルーサ」は、弾かれることが多いと思う。キューバ生まれの作曲家兼ピアニストのエルネスト・レクオーナにも、スペイン組曲の中で「アンダルシア」というテーマの曲を書いている。この「アンダルシア」は、私も過去にPTNAステップの選曲リストに上げたことがあったが、3/4拍子の生き生きとした動的なワルツリズムに、朗々と歌われるシンプルだけれど、官能的で流れるメロディ。これは、ポピュラー曲名「The Breeze and I」(ブリーズと私)で世界的に有名になったと全音版楽譜には書いてあるが、そんな題名・・・知らない。楽譜はニ長調で書かれているが、レクオーナ様は、変ニ長調で録音し、その調で弾いていたと言われているが、実際のところ、当時のピアノのピッチが現在より半音低く調性されていたからそう聞こえるのかもしれないとのこと。そのように、時代と場所と気温、湿度、ホールの環境を考えると、今弾いている調性は、作曲家本来の音だったのか、疑問に思うことも少なくない。この曲の中間部は、3拍子のまま中間部のMolto Vivaceで爪弾くように高音のスタカートを迎えるのが、そのニ短調の部分は、かなり高音続きなので、逆に現代のピアノでは耳が痛いというか、華麗というか、半音下がっていても良いくらいに感じる。(この辺りは、好き好きかも)過去にヤ○ハ音楽教室幼稚園教場の時、ちょっとした初見の訓練と、ちょっとした転調の訓練をされたことがある。(グレード対策?)転調は、歌やその他の楽器などに合わせる為だけみたいに考えていたが、もしかしたら、自分で調律やピッチを調整できないピアノの弾き用の「手動」の手段なのかもと・・・斜めにものを見る私であった。***** エルネスト・レクオーナの「アンダルシア」<完> *****家に帰ってから、むしょうにショパンの黒鍵のエチュードの練習をしたくなった。何故だろう。ショパンを弾きたいのは。雨が続いているからか?たこりんの影響か?はたまた、サンダルでコケないように。・・・・・・コケない、コケない、コケんエチュード?カプ-スチンの前奏曲18番は、慎重に慎重を重ね、片手ずつ、メトロノームをかけて練習している。また、赤ペンでチェックも入れ、競馬オヤジ気分だ。