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2012.11.25
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もう2年前になる。

ブログで知り合って以来 様々な見聞で楽しませてくれる 虹の木313さんの日記の中で、「原田泰治」という画家の存在を知ったのは。

それは、さだまさしさんの話から広がった。

私が高校時代を過ごした香川県丸亀市の市制100周年記念事業として作られた、さださん作『城のある町』、
私はてっきり、丸亀市がさださんにお願いして作詞作曲してもらったものと思っていた。

だが そうではなく、
彼の親友である画家・原田泰治氏が、城下町・丸亀の春夏秋冬をテーマにした絵をまず描き、
それに「まさしくん、この町を歌えないかなあ」と持ちかけたことがきっかけになったということだ。

「それは、2000年に発売された さださんのアルバム『日本架空説』に収録されていますよ。だから、丸亀市から直々にお願いされたわけではないんですね」
と、虹の木さんは丁寧に教えて下さった。


*

そして、その「原田泰治」という名前を、私はクロアチアの首都ザグレブで再び見つけた。


1973年、原田氏は新聞紙上でイワン・ラブジン氏の『私の故郷』を目にしました。

「心の生計を立てるために描く」というラブジン氏のふるさとの光景を心の内面から描く姿勢は、その後の原田氏の画家人生に大きな影響を与え、"日本のふるさと"をテーマとした「原田泰治の世界」に結実。
全国の人々に深い感動をもたらしました。


それは、「クロアチア国立ナイーブアート美術館」の入口に貼られてあった文章だ。

214.JPG

美術館は、ザグレブの象徴・聖マルコ教会からすぐの場所にある。


私とナイーブアートの出会いは日が浅い。

今年の正月、ドゥブロヴニクのとある店先だった。
まさに「素朴」という表現がぴったりの絵に、ふらふら~っと中に入った。
なんだか癒されたのだ。

その夜、ホテルでガイドブックをめくった。

クロアチアを代表する絵画「ナイーブアート」は、1930年代初頭に独学で絵を描いていた農民画家たちのグループが誕生したことに始まる。
それは、ガラス板の裏に描くのが特徴で、農民の日常生活や農村の風景といったテーマを叙情的に描き、近現代芸術として評価されている。


なるほど。


たまには前衛的な絵もいいが、今の私は素直に描かれた作品の方が好きだ。

素直、そう素直なんだ、そこから感じるものは。
ナイーブアートという呼び名にぴったりだと思った。


223.JPG


そして、その作品の数々を一度に観賞できるのが、ザグレブにある「ナイーブアート美術館」だった。


一口に素直といっても、色々な表現がある。

写実的なもの、抽象的なもの、明るい色遣いに、どうしようもなく寂しさを感じる絵。

各々の心の内をガラス板にぶつけることで生まれた作品が、様々な顔をして並んでいた。
素直に自由。

中には宗教的意味合いの濃いものもあったが、全体的に素朴な日常生活の中で、当たり前の風景の中で見つけたもの、感じたものを描いているように思えた。

だから、どんな表現をしようとも、作品が素直であるから、見る方の心にも素直に入ってくる。
まあ、感じ方は人それぞれであるから、絶対にそうだとは言わないが、私にはそう感じた。

もちろん、物には好き好きもある。
私もその全てが気に入ったとは言わない。

そんな中で私の心を温かくしてくれたのが、イワン・ラブジン氏の作品だった。

淡い色遣いがなんとも優しく包んでくれるようで、見ていて安心するのだ。

Picture112112_114622.jpg


で、そのラブジン氏の絵に衝撃を受け、影響され、その後 彼と交流が深かったのが原田泰治氏であった。

私が気に入った画家が、偶然にも原田氏と懇意だったというのも嬉しく思った。


そして、


丸亀市をイメージした さださんの作品『城のある町』は、もしも原田氏がクロアチアのナイーブアートと出会わなければ、

"日本のふるさと"の光景の一つ、丸亀の町を心の内面から原田氏が描かなければ、形にならなかった歌かもしれない。

そんな風に思えてきた。


意外にも、遥かクロアチアの街角で、私は自分と縁を感じる絵画と対面することができたみたいだ。


城のある町、、、
あ、そうそう、私は高校時代、授業を抜け出してまで、お城へ登ったこともある。(笑)



Google map<2012.09.12 Zagreb>





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Last updated  2012.11.29 08:55:49
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