カテゴリ:ぴかままの仕事部屋
昨日作曲家のリゲティ氏が亡くなったというニュースが飛び込んできたまさにその時刻、日本が誇る指揮者の岩城宏之さんが亡くなられたというニュースが、今日になって追いかけるように入ってきました。
岩城さんには以前、リゲティの「レクィエム」のソリストにとお声を掛けていただきながらこちらの事情でお断りせざるを得なかったという経緯がありました。その後別の機会に、金沢で共演させていただく機会をいただきましたが、その時はすでに咽頭ガンの手術を受けられた後でほとんど声が出せず、稽古のときにもマイクを使ってオーケストラに指示を飛ばしていらっしゃいました。それ以前とその後をあわせて20回以上もの手術を乗り越えて、最後の最後まで現役で活動されていらっしゃったんです。 私が北海道で学生だった頃、岩城さんは札幌交響楽団の音楽監督をされていらっしゃいました。 我々学生は、毎月の札響の定期演奏会でチラシ入れやチケットもぎりのバイトをし、バイト代代わりに演奏会を無料で聴かせてもらっていました。また、毎年年末のベートーベン第九のコーラスの一員としても参加していましたし(私の参加した4年間のうち岩城さんの振られたのがあったかどうか、残念ながら記憶にも記録にも見つかりませんでした)、学生オーケストラの一員としては札響の先生方にお世話になっておりましたので、そのシェフであった岩城さんは我々にとって、とても身近に感じる存在でいらしたのです。 現代音楽を誰にでも身近な存在にするために力を尽くされた岩城さん。 専門は別ながら、その意志を継いでいきたいと思います。 心よりご冥福をお祈りいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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