乗鞍天空マラソン
上半期最後のマラソンで、今後しばらくは脱水症や熱中症の危険があり夏季休業とします。 最近はどうも1.5キロぐらい前回のマラソンのときよりも体重増した気がします。しばらく気が緩んだせいでしょう。それに前回のマラソンで痛めたふくらはぎに不安があります。それと、いかんせん走り込みの練習量が減っています。もう一度初心に戻って、一から走り込みをしないといけないと思います。そんな中で今回のマラソンです。今回のマラソンは、乗鞍エコーライン30キロで、登りか下りしかありません。概ね18キロが上り坂、12キロが下り坂です。スタートの標高は1,500mで折り返し地点は2,700mです。折り返し地点近くなると10m以上の雪の壁の中を走ります。制限時間は6時間です。2,000人募集で約1,600人がエントリーしていました。(今回は画像はありません)。 さすがに遠いので前日泊します。観光協会で手配していただいたペンションに宿泊します。しばらく来ないうちに、乗鞍高原ではペンションがやたらに多くなってきました。昔は一番奥のユースホステルが常宿で、時折民宿に泊まったくらいでしたが。今回の宿での食事風景ですが、大変おもしろかったです。部屋は満室でしたが食事風景は二分されていました。一つは小グループで来た客で、おいしい料理とビールやワインで楽しそうに歓談していました。もう一グループは、私のような一人でやってきたマラソンオヤジたちです。歓談することもアルコールを摂ることもなく黙々と炭水化物を捕食するソロオヤジたちです(笑)。明日のコースが気になるし、過去雨ばかりだったらしく天気は不安だし、私は脚の痛みに不安があるし、それに今夜はオランダ戦があるのに早朝の6時から食事だということです。しかし、温泉は広い浴槽が貸切でゆったりとでき、ほんのひと時の息抜きの場でした。温泉だけに来るべきところなのに、、、(悲)。 前夜はよく眠れませんでした。オランダに負けたのが悔しかったのか(そんなことはないが)、うとうとしていたらすでに5時半です。起きなければ、しかし、頭がふらふらする。今日は走れるだろうか?きっと途中リタイアだろう。しかし、朝食は食べに行かなくては、と6時に食堂へ、眠たいのに無意識に目いっぱい炭水化物をかきこむ。それと昨日雨だったのに今朝は日が差している。7時少し前にマイクロバスが会場まで送ってくれる。そこで受付をし、8時のスタートまでストレッチをする。会場では貴重品は預かってもらえない。荷物は大方宿に預けておいた。ウォームアップはする必要はない。スタートから歩く予定なので自然とウォームアップできる。スタートは最後尾あたりにつける。初めから歩き倒す。時速5キロで歩けば6時間では30キロ歩ける(小学生でも計算できる?)。4時間半でゴールする予定とする。腕を振って歩く。戦前、日本人女性初のオリンピックメダリストの人見絹江さんはコーチに腕を振りなさいと言われていたそうだ、とか思い出しながら腕を振る。隣を見ると駆け足で走っている人と私の歩きは同じスピードだ。うんざりするような車の登り道を歩いて行くと約一時間で、7キロ地点で、そこはゴール地点になるところにたどりつく。太鼓の音がする。この先も上を見上げると道がつづら折りになっていかにも車道だという感じで、ミルフィーユのようになっている。そこにアリのようにランナーが見える。あと二時間半はうんざりするような登り道だろう。 12キロ辺りで折り返してきた先頭のランナーが疾風怒濤のように下り坂を走り下りてきた。8マンみたいだ。しかしこちらは歩き倒している。しかし、坂道を歩くのも大変だ。もも裏が突っ張ってくる。折り返しまであと1キロ辺りになれば10m程度の雪の壁も出現する。そのうちに折り返し地点の18キロ地点に到着する。約12時少し前ごろ。スタート時には気温7℃と言っていた。風が吹くとランシャツだけなので寒さを感じる。ここには水、スポーツドリンク、おにぎり、バナナがあることになっていたが、バナナはなく、残りの皮だけだ山になっていた。おにぎりは、おにぎりといっても酸っぱいから、すしネタだ。それに少しゆかりがかけてあるだけだ。それよりもごはんがぱさぱさして、まずい。餌を食べている感じで、お昼になりお腹が空いているのだけれどもまったく食欲がわかない。仕方ないのですぐに立ち去る。登りに数個チョコレートをもらったけど、もっと取っておいてポッケに入れておけばよかった。この大会の運営はエイドがよくない。その後のエイドでも水分を補給しようとしたら、なんと水がない、と言われた。水はランナーにとって体調管理には欠かせないものだが。まさかという感じだ。どおりでパックを背負った、または腰に付けたランナーが多いなぁ、と感じたわけだ。いのちの水は自分で持参しなさいという大会なのだ。 とにかく下る。下りは大腿筋にかなり負担がかかる。登りよりもきつく、歩くたびに自分の体重の何倍かのGが足腰にかかる。一応膝にはサポートタイツの上にサポーターを巻いてきた。何人かに抜かれるがそんなのはどうでもよい。すでに制限時間内でゴールできる目算が立っているので焦る必要はない。負担が少ないようにゆっくり小股で走る。下りは12キロだ。腿の裏は登りで痛くなるが下りは腿の表が痛くなる。太鼓の音が聞こえてくるともうじきゴールだが、ミルフィーユの道をえっちらこっちら降りなければならない。やっとゴール。時刻はだいたい予定通り。のどが渇いているが、ゴール地点では飲み物がもらえない。荷物だけもらう。ここにいても仕方がないので、シャトルバスでスタート地点に戻る。スタート地点ではブドウの葉寿司一つとスポーツドリンク(案内では天空ウーロン茶)をもらう。お腹もぺこぺこ。しかし、周りには特に昼食もゲットできそうにないので、仕方なくすぐにマイクロバスで宿に戻る。 宿では温泉に入ってホッとする。気持ちよくて眠くなる。着替えをして、会計など雑事を済ませ、そのまま帰宅した。 来年もこの大会に参加するかと聞かれたら、即答することができない。 マラソンとしては30キロなので私にとっては最長であるが、マラソンを走った気がしない。六甲山全山縦走とよく似た感覚を持つ。足腰の疲労も縦走をしてきたような感覚だ。決して楽しい走りではなかった。コースは登りか下りしかないので普通のトレーニングとは違ってトレールラン風だろう。また、エイドステーションの質が良くない。マラソンブームの中、2,000名募集で1,660人のエントリーでは少ないのではないか?もちろん梅雨時なのでエントリーが少ないことも考えられるが。 雪渓を見ながら走れるわけだが、私は軽装のため余分なものは持ってきてないが、多くのランナーが止まって写真を撮っていた。しかし、雪渓などは私にとって特に珍しいものではない。それよりも山になったバナナの皮を撮影できなかったことが悔やまれる。乗鞍には滑りに来るのにはとっても良いところだと思うが。温泉もいいし。しかし走るには、、、マニアック。 奇跡的に天候に恵まれ、不安であった体調不良にもかかわらず、最長の30キロを完走(完歩?)できたことは目標のフルマラソンへ自信をまた深めることができたのでよかったです。みなさまお疲れ様でした。