studio PINE SQUARE

2022/12/31(土)04:38

史上最大の逆転(NFL 2022 WEEK15)

NFL(87)

 NFL第15週のハイライトはなんてったって超間抜けな珍プレーで決まり!と思ってたんだが、それより後に見たゲーム(ようつべでランダム観戦だから時系列とは異なる)がニューレコードだってんで、まずはそっちを先に。  勝てば地区優勝が決まる大事な一戦をホームで迎えたバイキングス。5年ぶりの地区優勝という重圧からかオフェンスもディフェンスも機能せずなんと33対0で前半を折り返し。ハーフタイムで喝が入ったのか知らんが、後半は目が覚めたようにディフェンスは1FGに抑え込みオフェンスは5TDをあげてオーバータイムにもつれ込みOT終了間際にサヨナラFGで33点差をひっくり返す世紀の大逆転。それまでは1993年ワイルドカード:ビルズvsオイラーズの32点差(をひっくり返してビルズ勝利)だそうだが、個人的には大逆転で思い起こすのは2017年第51回スーパーボウル:ファルコンズvsペイトリオッツ。最大25点差をひっくり返してペイトリオッツが勝った一戦だが、こんときの大負けQBがマット・ライアンで今回もまたマット・ライアン。天下のスーパーボウルでの大逆転負けを引きずるなって方が無理なわけで、これ以降ファルコンズもライアンも低迷。ついにはファルコンズを追い出されて流れ着いたコルツで再びの(しかもリーグ記録の)大逆転負け。トラウマもここに極まれりでマット・ライアンのフットボール人生も終わったかも知れん。  前述の間抜けな珍プレーは、ペイトリオッツ@レイダーズ戦の4Q最後のプレー。残り時間32秒、同点に追いつかれたペイトリオッツはなんとかFG圏内まで持ち込んでサヨナラFGに持ち込もうと攻撃開始。自陣25ヤード地点からパスで8ヤード、更にランで自陣44ヤードまで進んだが残り時間は3秒。最後はランで敵陣30ヤード付近まで進むがここでタイムアップ、オーバータイムへ突入。の筈が一体何を考えたかここからラテラルパスまわしが始まる。観客やメディアやレイダーズディフェンス陣はおろか味方選手さえ予想だにしなかったこのパス回し。突然ラモンドレ・スティーブンソン(RB)からボールを託されたジャコビ・マイヤーズ(WR)。どうせえっつーんじゃ!とパニくったのか後方にQBマック・ジョーンズがフリーでいるのを確認したまではよかったが、投げたパスはジョーンズよりも遥か前にいたチャンドラー・ジョーンズ(レイダーズDE)にどストライク。そのままマック・ジョーンズを弾き飛ばして50ヤード近くを駆け抜けてサヨナラTD、という顛末。変なことを考えずにその場でダウンしてオーバータイムにしたってなんの問題もないのに、あまりにも間抜けなプレーに中継アナも「アンビリーバブル!」「インクレディブル!」を連呼。ベリチック-ブレイディ帝政時代を知る者にとってはあのペイトリオッツが。。。と盛者必衰を思い知るが、よく思い返せば帝政時代にもお間抜けプレーをやらかしていたな(笑)。  2018年第14週マイアミはハードロックスタジアムでのドルフィンズ戦は「マイアミの奇跡」として知られる(日本じゃアトランタ五輪のことを指すけどね)。ペイトリオッツは残り時間18秒でFGを決めて逆転。次のドルフィンズのオフェンスはキックオフを自陣ヤードまでリターンしたが、その時点で残り7秒。ファーストダウンの攻撃が事実上のラストプレーは明白。どうせ奴らにゃヘイルメリーパスやるしか能がないだろとばかりに、ペイトリオッツはパスキャッチ要員としてTEグロンコウスキーをセーフティーに配置する周到さ。だがこれを見たドルフィンズはふざけやがってと思ったか、こりゃチャンスを思ったかは定かでないが、QBライアン・タネヒルは10ヤード程度のパスをWRケニー・スティルスに通し、そこからWRデバンテ・パーカー更にRBケニアン・ドレイクへとラテラルパス回しで繋ぎ、タックルに不慣れなグロンコウスキーの脇をすり抜けて(というよりもRBの速さにまったく体がついていってない)まさかのサヨナTD。結果的にグロンコウスキーをセーフティに入れたことでTDを防げなかったかたちで、まさに策士策に溺れるとはこのこと(まぁこんなことやらかしても、この年ペイトリオッツはスーパーボウルまで行って勝ってるけどね)。常勝軍団だったからこんなプレーやっても失笑で済むが、いまのペイトリオッツじゃ笑い話じゃ済まないボーンヘッドだな。

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