万雑125_大伴氏の系譜で万葉集に歌がある人(大伴旅人_⑯)
万雑125_大伴氏の系譜で万葉集に歌がある人(大伴旅人_⑯)大伴旅人の十六回目で、巻8にある歌5首(1473,1541、1542,1639,1640)です。なお、今回で大伴旅人の歌は終わりで、歌の数は当初64首と思っていましたが71首となりました。 ホトトギスの歌です。1473_「橘の花散る里のほととぎす片恋しつつ鳴く日しそ多き」※_「橘の花散る里のホトトギスは、片思いしながら鳴く日が多い」と歌っています。雄鹿の歌です。1541_「我が岡にさ雄鹿来鳴く初萩の花妻問ひに来鳴くさ雄鹿」※_「わが岡に雄鹿が来て鳴いている。初萩の花を妻として訪ねようと来て鳴く雄鹿よ」と歌っています。秋萩の歌です。1542_「我が岡の秋萩の花をいたみ散るべくなりぬ見む人もがも」※_「我が岡の秋萩の花は、風が強いので散りそうになっている。見る人がいたらなあ」と歌っています。冬のある日、雪が降っているのを見て都を憶った歌です。1639_「沫雪のほどろほどろに降りしけば奈良の都し思ほゆるかも」※_「泡のような雪がはらはらと降りつづくと、奈良の都が思いだされるよ」と歌っています。梅の歌です。1640_「我が岡に盛りに咲ける梅の花残れる雪をまがへつるかも」※_「我が岡に盛んに咲いている梅の花は、消え残った雪をそれと見間違えたのだった」と歌っています。 <備考>_大伴氏系図_★印;万葉集に歌があります。大伴家屋 |ー大伴談 |ー大伴金村 |ー大伴咋 |ー大伴長徳 | |ー大伴御行★1_「済」 | | |ー妻;紀音那 | | |ー大伴三中★5_「済」 | | |ー大伴三依★4_「済」 | | |ー大伴古麻呂? | | | |ー大伴駿河麻呂★11_「済」 | | |ー大伴兄麻呂 | |ー大伴安麻呂★1_「済」 | | |ー妻;巨勢郎女★1_「済」 | | | |ー大伴旅人★71「済」 | | | | |ー妻;丹比郎女 | | | | |ー大伴家持★473 | | | | |ー大伴書持★12_「済」 | | | | |ー大伴留女之女郎★1_「済」 | | | |ー大伴田主★1_「済」 | | | |ー大伴宿奈麻呂★2_「済」 | | | |ー妻;不詳 | | | | |ー大伴田村大嬢★9_「済」 | | | | |ー大伴胡麻呂 | | | |ー妻;(大伴坂上郎女) | | | |ー大伴坂上大嬢★11_「済」 | | | |ー大伴坂上ニ嬢 | | |ー妻;石川郎女★6_「済」 | | |ー大伴稲公★1_「済」 | | |ー大伴坂上郎女★84 | |ー大伴古麻呂? | |ー大伴継人 |ー大伴吹負 | |ー大伴祖父麻呂 | |ー大伴古慈悲 |ー大伴馬来田 | |ー大伴道足 |ー大伴智仙娘(藤原鎌足の妻)以上