きのう画像を掲載した我家の雑草園の新顔を、『牧野新日本植物圖鑑』で調べてみた。
この図鑑には全部で3,896種が出ている。はじめにザッと見て幾つかの名前をメモし、あらためて1頁ごとに丁寧に見てゆき、「やまのいも科」に絞った。
「やまのいも科」には11種あり、そこから根茎以外のすべての特性を比較して、「かしゅういも」と断定した。ただし、採集したものは、葉が小さくやや細長い。牧野博士が述べている「かしゅういも」の葉は、「大きく円形、または卵楕円形」とあり、その点に関していささか判断を迷う。「かしゅういも」は畑に栽培されるものなので、野生化した我家の庭のものとは栄養状態がちがうと私は考えた。
「かしゅういも」によく似たもので野生種の「にがかしゅう」がある。これと「かしゅういも」の違いは、ムカゴ(肉芽)の色だという。
「かしゅういも」のそれは皮が褐黄色で点々がある。煮て食べることができるが、旨くはない。ちなみに「かしゅういも」の地中の塊根は食用にする。
「にがかしゅう」のムカゴは黒く、少し押しつぶされたような形。ムカゴも塊根もともに苦くて食べられない。
さて、判断を確定するために、私は採集したもののムカゴを食べてみた。渋みはあるが苦くはない。生豆のような味である。牧野博士は旨くないと言うが、一旦茹でてから油で揚げて塩をふれば案外イケルかもしれない。
ともあれ、この新顔クンは、「かしゅういも」と断定してよかろう。
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Last updated
Sep 19, 2009 02:38:52 PM
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