ゆく年や日暮惜しんで雨戸立つ 青穹
年の内あれやこれやの思案かな
年忘れそれがそもそも無理難題
これが今年の句作の310句め。どうだもう少しいけるか?と自問中。
きょうは旧暦の11月15日だそうだ。俳諧の方面では貞徳忌にあたる。
松永貞徳(1571-1653)は京の人。幼少より聡明で、12才のときに近衛玖山から『源氏物語』の秘伝を受けている。20才前後のころ豊臣秀吉の祐筆(文官)として仕えた。俳諧連歌の一体を興し、秀吉が没した慶長3年(1598)に、勅許によって「花の本」を名乗る。遺著『御傘』は俳諧連歌の虎の巻となっていた。
貞徳の句は技巧的で、いかにも頭のイイ人の句という感がある。門弟(貞門という)には、『毛吹草』を著わした松江重頼や、彼と争った野々口(雛屋)立圃、あるいは『山の井』『岩つつじ』の著者北村季吟など逸材・鬼才が多い。しかし幼少より貴顕に才を愛でられそのなかで育ったせいでもないだろうが、これら逸材の弟子をことごとく破門している。
(私の個人的感想だが、この日本的な芸術ヒエラルキーによる「破門」騒動は、芸術のあらゆる分野で今日まで絶えることないようだ。じつに愚劣。芸術の「流派」って、いったい何だ?)
冬ごもり虫けらまでもあなかしこ 貞徳
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Last updated
Dec 30, 2009 06:03:46 PM
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