2576028 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

山田維史の遊卵画廊

山田維史の遊卵画廊

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Freepage List

☆Tadami Yamada's Paintings 新アダムとイヴの誕生


☆Tadami Yamada's Paintings 新アダムとイヴの誕生2


☆Tadami Yamada's Paintings 無量寿経シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings「私は美しい」シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings りんご充満空間シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings 花のマスクシリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings 回 顧 展 part 1


☆Tadami Yamada's Paintings 回 顧 展 part 2


☆Tadami Yamada's DRAWINGS 1


☆Tadami Yamada's DRAWINGS 2


☆Tadami Yamada's DRAWINGS 3


☆Tadami Yamada's 小さな絵日記より


☆Tadami Yamada's Still Life:静物画(1)


☆Tadami Yamada's Japanese style:「和」


☆Tadami Yamada's 素描(1)野菜シリーズ


☆Tadami Yamada's 素描(2)貝殻シリーズ


☆Tadami Yamada's 素描(3)はんなりシリーズ


☆Tadami Yamada's 素描(4)人形シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings 回顧展Part3


☆Tadami Yamada's Paintings 回顧展Part4


☆ディクスン・カーの為のブックカヴァー


part 2  早川書房版


☆Tadami Yamada's Poetry 詩画集「遊卵飛行」


☆Tadami Yamada's Works: ブック・カヴァー選集


☆Tadami Yamada's イギリス・ミステリ傑作選カバー


☆Tadami Yamada's サンリオSF文庫他


☆Tadami Yamada's 光瀬龍、宇能鴻一郎、泡坂妻夫、志水辰夫他カバー


☆Tadami Yamada's ハヤカワ・ノヴェルズ、他


☆Tadami Yamada's 絵のない装丁


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書


☆Tadami Yamada's Illusto., Part1『闇の国の子供』


☆Tadami Yamada's『妖怪博士ジョン・サイレンス』


☆Tadami Yamada's Part3『プラネタリウム』


☆Tadami Yamada's Part4『世の終わりのイヴ』


☆Tadami Yamada's Part5『洪水伝説』他


☆Tadami Yamada's Part6 児童書その他の挿画


☆Tadami Yamada's Part7 『心霊術入門』その他


☆Tadami Yamada's Part8『別冊宝島仕事の本』


☆Tadami Yamada's Part9 初期雑誌挿画


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書『ジャンビー』挿画


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書『幽霊狩人カーナッキ』


Tadami Yamada's monochrome cuts -#1


Tadami Yamada's monochrome cuts -#2


■Yamada's Article(1)卵形の象徴と図像


■Yamada's Article(2)ユングの風景画


■Yamada's Article(3)画家ムンクの去勢不安


■Yamada's Article(4)夢幻能と白山信仰


■Yamada's Article (5) 城と牢獄の論理構造


■Yamada's Article(6)ムンク『叫び』の設計と無意識


■Yamada's Article (7) 病める貝の真珠


■Yamada's English Article (8) 能の時空間の現代性


■Yamada's Article (9)『さゝめごと』に現われた十識について


■Yamada's Article(10)狐信仰とそのイコノグラフィー


■Yamada's Article (11) 江戸の「松風」私論


■Yamada's Article (12) 伊勢物語「梓弓」について


☆自画像日記


☆インタヴュー Vol.1


☆インタヴュー Vol.2


☆インタヴューVol.3


☆インタヴューVol.4


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュ


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart2


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart3


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart4


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart5


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart6


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart7


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart8


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart9


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart10


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart11


★山田芝恵書道展


☆ Tadami Yamada's short story


Death Mask


That Man


The Infancy Lover's Suicide


★Poetry of Tadami Yamada(1)


Poetry of Tadami Yamada(2)


Poetry of Tadami Yamada(3)


Poetry of Tadami Yamada(4)


Poetry of Tadami Yamada(5)


Poetry of Tadami Yamada(6)


Poetry of Tadami Yamada(7)


Tadami Yamada's HAIKU


Tadami Yamada's HAIKU (2)


★山田維史の画集・年鑑


Free Poster (無料ポスター)


Free Poster 2 (無料ポスター)


Free Poster 3 (無料ポスター)


ウクライナ連帯の無料ポスター(1)


ウクライナ連帯の無料ポスター(2)


ウクライナ連帯の無料ポスター(3)


戦争反対・表現の自由/無料ポスター(1)


戦争反対・表現の自由/無料ポスター(2)


ウクライナ連帯の無料ポスター(4)


共存は美しい


難民の日ポスター


パンを!


撃つな!


DON'T SHOOT !


This is the world


命の尊厳:Sanctity of Life


政治の腐敗


Stop All Wars


✴️Tadami Yamada’s Brief Personal Record


✴️ CONTACT ✴️


Archives

Jun 22, 2010
XML
カテゴリ:映画・TV
母の看護をしながら、NHK・TVから流れて来る「歌謡コンサート」を聞いていた。サブタイトルに「美空ひばりを歌い継ぐ」とあったからだ。
 途中から聞いたので歌い手全員の歌い方をのべることはできない。伍代夏子さんの「東京キッド」、名前を失念した若い女性の歌、森進一さんの「さくらの唄」、大月みや子さんの「ひばりの佐渡情話」、吉幾三さんの「りんご追分」、小林幸子さんの「みだれ髪」である。
 みなさんには悪いが、あまり感心しなかったと最初に申しあげておく。伍代さんには、ひばりさんにあった溌溂さと切れの良さがない。印象が薄い。次の若い歌手は、問題外。何を歌っていたかさえ耳に残っていないのだから。
 さて、つぎの4人はいわば大ベテランである。それだけに選ばれた曲も、おそらく難曲中の難曲、と私は以前から思っている。はたせるかなこのベテランたちにも手におえるものではなかった、と私は聞いた。美空ひばりさんと比べるわけでもない。似ている必要などさらさらない。ご自身の歌にしていればそれでよい。しかし、である。
 何よりあらためて思ったことは、美空ひばりの呼吸使いのすごさである。いわゆるブレスだけではなく、たぶん身体論として述べれば、背筋の強さではあるまいか。一瞬にして静動や長短をきりかえて音楽的にブレない身体の使い方。背骨を骨盤に真すぐたてる強靱な背筋力を、私は指摘したいのだ。
 個々の歌手について具体的に述べてみよう。

 大月みや子。歌い出しの「佐渡~~~の」は、もっとドスをきかせて荒々しい程に入らなければ、つづく「荒磯の岩陰に」から「咲くは かのこの百合の花」の可憐さがまったく引立たない。それは2番の歌詞でも同様である。同じく「佐渡は」から「四十九里」へ至る間に、美空ひばりは荒海の距離感を表現してしまうのだ。ただし2番の「佐渡は」は、テヌート(やや押えながら音の長さをしっかり保つ)している。この出だしの強弱によって、その後の悲恋物語は決定してしまう。作曲者の船村徹氏の見事な作曲術が、この出だしにある。この部分の呼吸法で曲に命が吹き込まれるのだ。

 森進一。ちょっともうけものの曲が回って来た。観客は誰もが、この歌詞に森自身の実人生を重ねてしまうだろう。森はそのことを存分に承知し、てらうことなく自分の歌にした。しかし、森の歌唱力にして、森が思いを込めれば込める程、曲が単調に流れた。元来、起伏の少ない、メロディーラインが同じような繰り返しに終始する、その意味で、難曲。美空ひばりが印象深く歌い上げていることをあらためて驚きをもって回想した。

 吉幾三。やはり呼吸だ。単純にブレスがまずいと言ってしまおうか。出だし。「りんご~~の はなびらが」の部分、「りんご~~」で呼吸を切ってしまい、つまりブレスを入れてから「の」と歌っている。つづく「風~~に 散ったよな」も、「風~~」でブレスして、「に」と歌う。これでは日本語の美しさがだいなしだ。音楽的にもオカシイだろう。ヘンなところで言葉を切ってはいけない。吉幾三、年をとったか。昔はこんな程度の肺活量ではなかったはず。

 小林幸子。やはり全体的に呼吸法に問題あり。そのため言葉が生きて来ない。言葉を粒だたせようとすると、言葉の背景にある物語が消えてしまう。いわゆる口先の処理。ベテランだからなんとか技術で音楽にしようとするものの、言葉というものの不思議で、そんなことでは情景が起ちあらわれるようなことはない。ここにも美空ひばりの言葉に対する驚くべき感性があった。

 美空ひばりは一語一語が明瞭で、語の関連性によってドラマを構築する以前に、単語そのものにドラマをつくる異常な能力があった。そのため、良く聴いていると、彼女の歌唱はめまぐるしいほどにドラマチックな情景が言葉にまとわりつくのであるが、これもまさに天与の才というほかないのだが、最終的には音楽的に一個の完成した情景にまとめあげてしまうのである。
 美空ひばり「裏町酒場」の歌唱に例をとると、3番の歌詞、「思ったものを」の「思った」に、すでにその後につづく「別れ」の思いが気持にこめられている。歌詞の理解は、すべての歌手にあるだろう。しかし、その一語一語に、音楽的時間の流れを超えて、つまり楽譜上の流れを超えて、いわば歌詞の裏にある物語の時間の流れにそった心の内の思いを表現することは、すべての歌手にできることとは言えないのではあるまいか。美空ひばりの歌唱に私はそれを気付く。
 歌がうまいといわれる歌手は少なくはないが、上記のような完成度を誇る歌手は、すくなくとも私は美空ひばりと越路吹雪より知らない。

 呼吸の問題で、じつは、美空ひばりはただ一度「ミス」をしている。最後のステージといわれるドーム球場公演での「みだれ髪」においてである。その1番の歌詞の最終部分。「涙をしぼる」の「る」がかすれてしまった。これはめずらしいことだ。いや、おそらく完璧主義者の彼女にとって生涯に一度のことだったのではあるまいか。2番以下、彼女はもちなおしていた。

 それにしてもNHKは、歌手に対して酷な企画をたてたものだ。鈍感なのかしら?





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  May 7, 2022 02:51:42 PM
コメント(2) | コメントを書く


Comments

AZURE702@ Re:「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに)(08/21) 三角野郎(絵本「マンマルさん」)さんへ …
三角野郎(絵本「マンマルさん」)@ 「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに) ≪…【ヴィークル】…≫の用語が、[ 実務と…
山田維史@ Re:[言葉の量化]と[数の言葉の量化](08/21) ヒフミヨは天岩戸の祝詞かなさんへ 書き込…
ヒフミヨは天岩戸の祝詞かな@ [言葉の量化]と[数の言葉の量化] 「初めて語られた科学と生命と言語の秘密…
AZURE702@ Re[1]:映画脚本家の名誉のために(07/15) 赤坂ささんへ コメントありがとうござい…

Favorite Blog

親切ということ 釈迦楽さん


© Rakuten Group, Inc.
X