2492938 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

山田維史の遊卵画廊

山田維史の遊卵画廊

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Freepage List

☆Tadami Yamada's Paintings 新アダムとイヴの誕生


☆Tadami Yamada's Paintings 新アダムとイヴの誕生2


☆Tadami Yamada's Paintings 無量寿経シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings「私は美しい」シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings りんご充満空間シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings 花のマスクシリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings 回 顧 展 part 1


☆Tadami Yamada's Paintings 回 顧 展 part 2


☆Tadami Yamada's DRAWINGS 1


☆Tadami Yamada's DRAWINGS 2


☆Tadami Yamada's DRAWINGS 3


☆Tadami Yamada's 小さな絵日記より


☆Tadami Yamada's Still Life:静物画(1)


☆Tadami Yamada's Japanese style:「和」


☆Tadami Yamada's 素描(1)野菜シリーズ


☆Tadami Yamada's 素描(2)貝殻シリーズ


☆Tadami Yamada's 素描(3)はんなりシリーズ


☆Tadami Yamada's 素描(4)人形シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings 回顧展Part3


☆Tadami Yamada's Paintings 回顧展Part4


☆ディクスン・カーの為のブックカヴァー


part 2  早川書房版


☆Tadami Yamada's Poetry 詩画集「遊卵飛行」


☆Tadami Yamada's Works: ブック・カヴァー選集


☆Tadami Yamada's イギリス・ミステリ傑作選カバー


☆Tadami Yamada's サンリオSF文庫他


☆Tadami Yamada's 光瀬龍、宇能鴻一郎、泡坂妻夫、志水辰夫他カバー


☆Tadami Yamada's ハヤカワ・ノヴェルズ、他


☆Tadami Yamada's 絵のない装丁


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書


☆Tadami Yamada's Illusto., Part1『闇の国の子供』


☆Tadami Yamada's『妖怪博士ジョン・サイレンス』


☆Tadami Yamada's Part3『プラネタリウム』


☆Tadami Yamada's Part4『世の終わりのイヴ』


☆Tadami Yamada's Part5『洪水伝説』他


☆Tadami Yamada's Part6 児童書その他の挿画


☆Tadami Yamada's Part7 『心霊術入門』その他


☆Tadami Yamada's Part8『別冊宝島仕事の本』


☆Tadami Yamada's Part9 初期雑誌挿画


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書『ジャンビー』挿画


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書『幽霊狩人カーナッキ』


Tadami Yamada's monochrome cuts -#1


Tadami Yamada's monochrome cuts -#2


■Yamada's Article(1)卵形の象徴と図像


■Yamada's Article(2)ユングの風景画


■Yamada's Article(3)画家ムンクの去勢不安


■Yamada's Article(4)夢幻能と白山信仰


■Yamada's Article (5) 城と牢獄の論理構造


■Yamada's Article(6)ムンク『叫び』の設計と無意識


■Yamada's Article (7) 病める貝の真珠


■Yamada's English Article (8) 能の時空間の現代性


■Yamada's Article (9)『さゝめごと』に現われた十識について


■Yamada's Article(10)狐信仰とそのイコノグラフィー


■Yamada's Article (11) 江戸の「松風」私論


■Yamada's Article (12) 伊勢物語「梓弓」について


☆自画像日記


☆インタヴュー Vol.1


☆インタヴュー Vol.2


☆インタヴューVol.3


☆インタヴューVol.4


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュ


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart2


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart3


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart4


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart5


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart6


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart7


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart8


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart9


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart10


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart11


★山田芝恵書道展


☆ Tadami Yamada's short story


Death Mask


That Man


The Infancy Lover's Suicide


★Poetry of Tadami Yamada(1)


Poetry of Tadami Yamada(2)


Poetry of Tadami Yamada(3)


Poetry of Tadami Yamada(4)


Poetry of Tadami Yamada(5)


Poetry of Tadami Yamada(6)


Poetry of Tadami Yamada(7)


Tadami Yamada's HAIKU


Tadami Yamada's HAIKU (2)


★山田維史の画集・年鑑


Free Poster (無料ポスター)


Free Poster 2 (無料ポスター)


Free Poster 3 (無料ポスター)


ウクライナ連帯の無料ポスター(1)


ウクライナ連帯の無料ポスター(2)


ウクライナ連帯の無料ポスター(3)


戦争反対・表現の自由/無料ポスター(1)


戦争反対・表現の自由/無料ポスター(2)


ウクライナ連帯の無料ポスター(4)


共存は美しい


難民の日ポスター


パンを!


✴️Tadami Yamada’s Brief Personal Record


✴️ CONTACT ✴️


Archives

Feb 19, 2012
XML
 昨日は鴎外の句をアットランダムに紹介した。彼は軍医高官として戦場や任地に単身赴任することが多かったので、家に残した妻子を思う寂寥感をどこかにかかえこんでいる。句にもそれがあらわれていて、たとえばこんなふうに・・・

   繪はがきや春の朝餉の膳の上
   (任地の下宿の朝餉の膳に、妻からの絵はがきが載っていた。ぱっと春の気持ちが胸にくる)

   ながき日をめぐりめぐりぬ幾胡同
   (胡同とは中国北方地方の横町のこと。そのような町を転戦につぐ転戦で、もう幾つめぐったことか。長い月日が経った)

   鬼灯やおとうと呵(しか)る姉の口
   (ホオズキを噛みながら弟を叱る姉。こましゃくれた様子が可愛らしい。我が子よ我が子よ)

   旗捲いて歸んなんいざ暮の秋
   (軍旗を捲いて、さあ、国に帰ろう。もう秋も終ろうとしている)

   二とせや毛の脱け落ちし毛皮韈(けがわたび)
   (戦場で履きつづけた防寒用の毛皮の足袋も、すっかり毛が抜け落ちてしまった。もう二年になるものなぁ)

 そして、昨日の最後に紹介した句、

   短日をかしこう詰めし行李かな
   (日が短くなった冬の一日、任地から帰京するために独り暮しの荷物を行李に詰めている。暮れないうちに、うまく詰めおわったことだよ)

 いよいよ帰京する、その出発のとき、

   見かへるや一とせ棲みし雪の家
   (いま発つときに、一年間独り暮しをした下宿屋を振り返って見れば、家はすっかり雪をかぶっている)

   冬籠冬休父子閑話かな
   (久しぶりの我が家。寒さに家に閉じこもっている。ちょうど息子が冬休みだ。父子の会話でのんびり冬の一日がすぎてゆく)

 こうした鴎外の句が私の心に沁みるのは、自分が13歳のときから親元を離れて学校生活をしてきたことと無縁ではない。立場も境遇も年齢も違うが、私もまた幾度旅の支度のスーツケースを詰めたことか。幾度、家を背にしてバスに乗り、列車に乗り、船や飛行機に乗ったことか。たまに会う父と、なんということもない短い会話をしたことか。帰省すると、末の弟が、まとわりつくようにしていたものだ。そして、母からの手紙を何度読み返したことか。その手紙は現在も数十通、保存箱のなかにある。
 ・・・鴎外は60歳で亡くなった。66歳の私は、いまようやっと、鴎外の年齢としてその句の心に触れなんとしているのだと思う。
     





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Feb 20, 2012 10:12:51 AM
コメント(0) | コメントを書く
[詩・俳句・短歌・英語俳句・英語詩] カテゴリの最新記事


Comments

AZURE702@ Re[1]:映画脚本家の名誉のために(07/15) 赤坂ささんへ コメントありがとうござい…
赤坂さ@ Re:映画脚本家の名誉のために(07/15) 脚本家が原作者をないがしろにし自死へと…
AZURE702@ Re:会津若松市の雪のない十日市(01/21) akiさんへ 私のブログ日記にあまりふさわ…
aki@ Re:会津若松市の雪のない十日市(01/21) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
AZURE702@ Re[1]:木星にメッセージを届けます(01/10) おのま@四国さんへ 「ニンゲンは複雑で…

Favorite Blog

大新聞社からの取材… New! 釈迦楽さん


© Rakuten Group, Inc.