日曜日、午前中、私が住む市のスポーツ推進委員会が主催する「さわやかウォーキング」に参加した。多摩丘陵を3時間かけて9kmを歩くという企画。朝9時に集合。私は9時10分に出発し、ちょうど2時間で走破した。
武蔵野の面影が残る丘陵は、まだ全山紅葉にはほど遠いが、山道にはソメイヨシノやカエデの紅葉やイチョウの黄葉が散り敷き、コナラのドングリがたくさん落ちていた。スギ、ホオノキ、ミズキ、クロモジ、ヤマツツジのなかにマユミの淡いピンクの実が美しい。薮陰に葉の先端を赤くしたヤマゴボウの大型の葉がのぞき、その葉陰に黒い実が葡萄状に下がっている。おやッ、タチツボスミレガ咲いている。春4月頃に咲く野草だが、この季節はずれにどうしたことだろう。このスミレは日本古来の種だ。尾形光琳の屏風絵に描かれている。
谷戸に下りると、草に埋もれるような小さな流れの中に水浸かる石が朱錆色だ。水に強い鉄気を含んでいるのだ。一帯の山に鉄の鉱床が眠っているのだろうか。
しかしそこからほんの少し歩くと、また別のささ流れがあり、その水には鉄が含まれていないようだ。流れを引き込むように田んぼが数枚ひろがって、ハザ(稲掛け)にはもう稲は掛かっていない。が、一枚だけ刈り残された田がる。もちろん稲は黄色く枯れ色になって穂が垂れている。穂の稔はやや薄いか。しかしどういう理由かはわからないが、作物が収穫されずに放置されている光景は悲しい。
道ばたにスギゴケが群生している。モウセンゴケの群生もある。私はほんの少しだけでも我が家の小庭に移植したい誘惑にかられるが、いやいや止めよう、このままがいいんだと、誘惑を振り払って歩きつづけた。
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Last updated
Nov 11, 2012 03:54:35 PM
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