アメリカ映画『ジュリー&ジュリア(Julie & Julia)』(2009年、監督ノーラ・エフロン、主演メリル・ストリープ、エイミー・アダムス)は、テレビの映画専門チャンネルでも何度か放映されているので、ご覧になった方も多いだろう。この作品でメリル・ストリープはゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)を受賞している。
この映画は、1961年に出版された524のレシピを載せたフランス料理の本の著者であり、実際にそのすべての料理をつくった料理研究家ジュリア・エプロンと、それから40年後、例の9.11後のニューヨークで、一介の派遣社員だったジュリー・パウエルが、ジュリア・エプロンの524のレシピを365日で実際に作り、自分のブログで紹介するという、実話に基づいている。
ジュリア・エプロンの料理本は、アメリカの家庭に大きな変革をもたらしたといわれる。しかし、彼女は元はといえばアメリカの外交官の夫人で、夫がパリに赴任したことで魅力的なパリでの暮しがはじまったのだが、その優雅な暮しが退屈になってくる。さまざまな趣味に手を染めるが、何をやってみても所詮素人のお遊びでしかない。そんな彼女が行き着いたのが、料理のプロフェッショナルを養成する、かの有名な料理学校コルドンブルー。その専門コース。食べることが大好きな彼女だったが、初めのうちは玉葱のみじんぎりさへ満足にできない。しかし・・・
しかしである、いつしか立派な料理人、料理研究家になっていた、というわけだ。
さて、じつはこれは前置き。
映画のなかで、退屈したジュリア・エプロンが、パリ市中を散策するシーンがつづく。(余談だが、メリル・ストリープは私が大好きな女優だが、大女なんですな。パリの街をさまよい歩く彼女の背丈が、群衆を抜きん出ているのが分かりますぞ!)
そうした散策のシーンで、私が「あっ!」と胸がときめいたのが、かの有名な古書店「シェイクスピア・アンド・カンパニー」の店先の登場。わずか数秒のごく短いカット。気がつかれましたか?
本好きな方は先刻ご存知、あるいは実際に足を運んでいられるでしょうが・・・じつは、この古書店を紹介しようとwebをサーフィンして、画像を集めました。それぞれの撮影者が不明なので、あるいはさしさわりがあるかもしれませんが、ともかく以下に掲載しましょう。この古書店の魅力がお感じになられるのではないかと思います。
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