今日は午前9時から午後3時まで、近くの中学校の「合唱祭」に招かれて市の大ホールに出かけた。
我が市のすべての中学校(それとも全国の、であろうか?)が、教育の一環として、それぞれに同じような全校生合唱参加の催しをしている。私が出席した中学校は、「第32回合唱祭」とうたっているから、長い歴史がある。生徒達が実行委員会を組織して運営にあたる。私は今年初めて聴きに行った。
全校生が各学年毎に課題曲があり、各クラス毎に自由曲を歌って賞を競う。指揮者もピアノ伴奏もすべて生徒である。課題曲の指揮者と伴奏者、自由曲の指揮者と伴奏者と、各クラス4人が分担している。
今年の1年生の課題曲は『Let's search for tomorrow』(作詞:堀 徹、作曲:大澤 徹訓)。自由曲は、
1組が『変わらないもの』(作詞・作曲:山崎朋子)。
2組が『輝くために』(作詞・作曲:若松 歓)。
3組が『怪獣のバラード』(作詞:岡田冨美子、作曲:東海林修)。
2年生の課題曲は『時の旅人』(作詞:深田じゅんこ、作曲:橋本祥路)。自由曲は、
1組が『予感』(作詞:片岡輝、作曲:大熊崇子)、
2組が『空駆ける天馬』(作詞:館蓬莱、作曲:黒澤吉徳)。
3組が『ヒカリ』( 作詞:瀬戸 沙織、作曲:松下 耕)。
3年生の課題曲は『雲の指標』( 作詞:吉井 奈緒子、作曲:鹿谷 美緒子)。自由曲は、
1組が『名づけられた葉』( 作詞:新川和江、 作曲:飯沼信義)。
2組が『はじまり』( 作詞:工藤直子、作曲:木下牧子)。
3組が『青い鳥』( 作詞:安岡優、作曲:北山陽一)。
特別学級は、合奏『宝島』(作曲:和泉宏隆、編曲:真島俊夫)と合唱『大空讃歌』(作詞:桑原ほなみ、作曲:黒澤吉徳)を演奏。
曲はおおむね中学生向きに作詞作曲されたものだが、各クラスそれぞれに工夫してすばらしい歌声を聴かせてくれた。それにしても練習にどれくらいの時間を費やしているのだろう。一人一人得意不得意があるだろうし、歌いたい生徒もいれば歌いたくない生徒もいるだろう。ましてや難しい年頃だ。合唱は、助け合い、補い合い、不調和を調和に変えてゆく共同作業がなければできないことだ。しかも、「音楽」になるためには、内面のしなやかさが必要で、それが音符の羅列を超えて流れるメロディーとなりリズムとなる。全校生による「合唱祭」の教育的主眼はそこにあろう。
1年生は、特に男子生徒は初めて舞台に乗り、観客を前にして、いささかの照れくささもあろうか、少し口の開き方が小さい。変声期を過ぎて安定した声の生徒もいれば、まだ途上の生徒もいる。したがって、厳密に言えば、音程にやや不安が残る。だが、3年生はさすがで、力強さもハーモニーもすばらしい。言葉のもつイメージがはっきり伝わってきた。これは言葉のフレーズ毎の出だしの発音が明瞭だからである。たいしたものである。すばらしい。
さて、生徒達のコンクール曲が終わって、教諭たち全員も合唱した。これはお世辞にも上手とはいえず、まあ、ご愛嬌というところ。生徒達からひやかしの声がわきおこった。毎日忙しいうえに合唱の練習などしてはいられなかったであろう。生徒達が一斉に冷やかしの声をあげて、先生達は頭掻き掻きという感じ----それでいいのじゃないでしょうか。
最後は創部3年目という吹奏楽部が、『銀河鉄道999』と『踊るポンポコリン』を演奏。おおいに会場を盛り上げた。
生徒諸君、ありがとう。とても楽しかったです。