午後1時に開場して1時30分から4時までの朗読会は、楽しんでいただけたのではなかろうか。
私が読んだのは、伊藤桂一「時代小説自選集」より『川止め』(45分)と、「アンデルセン童話集」より荒俣宏訳『皇帝の新しい服』(15分)。
ほかに二人の女性が、レオ・バスカーリア作・みらいなな訳『葉っぱのフレディ』、志賀直哉『転生』、芥川龍之介『蜘蛛の糸』、齋藤隆介『花さき山』。
彼女達はそれぞれ別々に朗読グループで長く活動してきている。そのうちのお一人は、故山本安英さんの「ぶどうの会」がやられていた『平家物語』の群読に関係していた方の指導を受けていたというから、たいしたものである。ちなみに私は昔、学生時代に、「ぶどうの会」の群読を聞いたことがある。千代田区平河町の砂防会館ホールでだったろうか。砂防会館は昨年、老朽化による建替えのため閉館になった。
そんなわけで、好評だったのか、またの機会にとたのまれ、いつでも声をかけてくださいと応えて辞した。帰りに主催者のおひとりの庭で穫れたグーズベリー(グスベリ)を頂戴した。まだ青かったが、一粒口に入れてみると、鮮烈な酸っぱさが心地よかった。ジャムを作ろうか--------。