きびしい残暑。仕事場にこもって作品をつくりつづける。あと1週間もすれば、小品ができあがるだろう。来週末にはテグ展用の作品を画廊に引き渡す予定だ。それまでに準備をしなければならない。
ところで、いつから値上がりしたものか、40数年間使用してきた海外のあるメーカーの絵筆の価格が、なんと10倍にはねあがっていた。細密画用の最高級品で、000号,00号、0号という、爪楊枝よりも細い穂先。一本1300円前後の価格が長年維持されていた。それが突然のように、一本13,000円になった。文字通り10倍の値上げである。最高級の輸入品とはいへ、ちょっと信じられなかった。
私はこの筆を、50号大の作品を制作する場合、だいたい5本くらい使いきる。もちろん大部分を大筆で描くのだが、細密仕上げに000号や00号の新品を5本くらい使用し、それらは作品1点が完成するまでに使い物にならないほど磨り減ってしまうのだ。
これまでは1作につき6千円ほどですんだが、今後は6万円かかることになる。内外のあらゆるメーカーの筆を試してみてこの筆をさがしあてた。他のメーカーの製品で代替がきかないので、これはちょいと大変だ。製造を止めていないことだけが、まだしも私にとっては救いではあるが。
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Last updated
Sep 10, 2016 11:47:00 AM
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