浅川堤を行くと、浅瀬に白鷺がじっと川面をみつめて餌をねらっていた。と、さっと飛び立ち、私の目の前2,3メートルのところを横切った。私は驚いたが、野生の飛鳥をこんな間近に見たことはなかったので喜んだ。胴体のふくらみ、羽下の様子が良く見えた。餌を捕獲できたのであろうか。巣に雛がいるのだろうか。・・・一般に鷺類は、巨木の梢に木の枝を集めて、いささか粗雑な巣をつくる。産卵や抱卵は、だいたい4月頃のようだ。・・・私の目の前をよこぎった白鷺は、春の到来にさきがけて産卵し、すでに雛が育っているのかもしれない。そうだといいなぁ。
水温む浅川べりに鷺の漁 青穹(山田維史)
水温む目に白たえの鷺の漁
◎ 水温む目に白たえや鷺の漁
白鷺や翼たたきて春や春
夕方、もう10センチ余も伸びたアガパンサスに水をやっていると、小雨が降ってきた。わざわざ水をやるまでもなかったか、と思いながら、他の植木にも撒水。
宵入りの春雨ひらく女傘 青穹(山田維史)
春宵の小雨にひらく女傘
◎ 入相の春雨けむる女傘
春雨や小走りにゆく女靴
春雨や皺肌濡らす宵の入り
春宵や老いのたわむれ指の文字
春宵や老いのたわむれ肌に文字