昨夜、“This is it”を観て来ました。
おそらく、マイケルが他界していなかったら、酷評されたのではないか?
精神的に追いつめられていた状況が垣間見えて、スタッフの気遣いがむしろ痛々しい。
どうしても、目的が目的だけに、全盛期のキングとはスケールが見劣りする。
それと、高所恐怖症だったらしくて、「サブちゃんを見習え!」と、叱咤していまいました(笑)。ま、いろんな考えがよぎりましたが、50になってあのパフォーマンスってのは、それだけで、脅威です。やっぱり、天才です。万人が認めざるを得ないでしょ?
ただし、本当の「キング・オブ・ポップ」って、あんなもんじゃなかったので、無条件に褒めるのは、気が引けるんですよね。いや、でも、ほんとに、高所恐怖症とはね。宙吊りのイメージがあったのに、そういや、マイケル自身は宙吊りになってねーや(笑)。ショックですよ。70過ぎても「まだマイケル・ジャクソンって生きているんだって!」とか言われそうなタイプだと思っていたのに・・「サブちゃんを見習え!ガンガン宙吊りやってんぞ!」(笑)。
でも、限定公開なので、観るなら今のうちですよ。
そりゃ、ベスト版みたいな構成なんだから、満足しないわけはありません!3000円でも安い!
しかし、一番の衝撃は、この映画にも荘子がいることでして・少女が蝶と共に眠るシーンが、挿入されていましたね。いや、これは、当然と言えば当然なんですけどね・・・でも、偉大だな、アジアのパピヨンは。
"All I gotta say is that I must be dreaming, can't be real
You're not here with me, still I can feel you near me
I caress you, let you taste us, just so blissful listen
I would give you anything baby, just make my dreams come true
Oh baby you give me butterflies"
"You give me butterflies inside, inside and I."
参照:YouTube Michael Jackson Butterflies
http://www.youtube.com/watch?v=zAa7z5QdL4M
間違いなく胡蝶の夢ですよ。
君や蝶 我や荘子が 夢心 芭蕉
マイケルが語りかけているのが、荘子です。間違いなく荘子へのトリビュートですよ。
「蝶」「夢」「現実」の三点セットは荘子以外にないですよ。西洋人にとって、ビューティフルドリーマーの影響力は絶大であります。
MJのベスト版を聴きながら、
参照:YouTube Michael Jackson Man in the Mirror 和訳つき
http://www.youtube.com/watch?v=0bb28lk5i74
“Man in the Mirror”って、明鏡止水?
「無為名尸、無為謀府、無為事任、無為知主。體盡無窮、而遊無朕、盡其所受於天、而無見得、亦而虚已。至人之用心若鏡、不將不迎、應而不藏、故能勝物而不傷。」(「荘子」応帝王第七)
→名声の虜になるものではなく、策謀の蔵になるものではなく、責任を負わされる立場に就かず、知識の主にならない。身体を無限の世界に任せ、形のない世界に遊ぶのだ。天により受けたままの恩恵をことごとく受け入れ、ひたすらに虚心になるのだ。至人の心は曇りなき鏡のようであり、来るものは拒まず、去るものは追わず、全ての変化に応じて、引きとめることもない。故に、曇りなき鏡は、何者も傷つけることはできない。
・・・これは考えすぎか(笑)。
今日はこの辺で。