【No.01624】 メゾン・ド・ヒミコ
製作国 日本製作年 2005年時間 131分監督犬童一心出演オダギリジョー/柴咲コウ田中泯/歌澤寅右衛門ガンで余命いくばくもないゲイの父親とその若い恋人、そしてゲイの父親に捨てられ長年嫌悪してきた娘の3人を中心に、ゲイのための老人ホームを舞台に繰り広げられる人間ドラマ。塗装会社の事務員・沙織のもとに岸本と名乗る男が訪ねてくる。岸本は沙織の父の恋人だという。沙織の父は、沙織が幼い頃に家を出て行き、その後有名なゲイバー“卑弥呼”を経営していたが、引退後ゲイのための老人ホーム“メゾン・ド・ヒミコ”を運営していた。その父がガンのため死期が近いので、ホームを手伝ってほしいとのことだった。自分と母を捨てた父を嫌悪する沙織だったが、多額の借金を抱える沙織に破格の日給が提示され・・・・。どうもこの手のドラマは苦手というか、良さがよく分からない。ゲイがテーマというところもどこかとっつき難く、理解もしにくい。よって柴咲コウ演じる沙織が抱くゲイに対する偏見は自然なのかもしれない。一方、最近はTVなどでもオカマキャラのタレントが増え、ゲイに対する距離感というか偏見も薄れつつある。ゲイの人は皆とかく異常に明るい印象があり、話をするだけなら決して嫌悪感はなく逆に楽しいとは思うが、その底抜けの明るさの内側にある悲しみや苦悩をこの映画で見ることができるのでは?と思う。そして本人の悲しみや苦悩だけでなく、彼らを取り巻く家族の悲しみや苦悩も考えなければならない。オカマキャラの台頭によりさらにゲイの人は今後増えてくると思うが、いつか自分も身近で接するかもしれないことを考え、一見の価値があるのでは・・・。