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神が人に、この世に生まれしときに与えしもののうち、人にとりて最も 重要なるものは、すなわちことばなり。ことばがなければ、人は動物と 変わらず。草木と変わらず。ただ己の生を生くるためにのみ、日々の生を 送り生を終えるのみなり。なれば、人はことばをもちて、人たることを得、 人たる行いを行える。ことばによりて、人は互いの協力を可とし、ことばに よりて、人は互いの理解を深め、かつ隣人との絆を強めもし、固き友情、 愛情に結ばれて、この世を平和で豊かな国とすることも可となりし。 なれば、人は、神からの大切な、み恵みであることばを、よきことに用い、 互いの繁栄、互いの共存を図るべきなるを、己の欲得の拡大、己の自己中心的 願望の満足、己の自己愛の充足のためにのみ、ことばを使い始むるをもちて、 神は人から、ことばを取り上げ、おのおの別のことばを与え、国なるものを 作らせし。それぞれの国を作らせしその意味は、人が己の属する国、民族、 人種を超えて、より高き信念を持ちて、互いが協力を強める努力をさせんが ためなり。一つの行なり。 行というは、個人に与えらるるものもあり。また、個人の属する人種、民族、 国家に課せらるるものあり。なれば人は、個としての行と、一つの国に生まれし その国の国民、人種、民族として課せられし行と、二つの種類の行を、本来 行じる要あり。日本国民ならば、日本人としての行あり。イギリス国民ならば、 イギリス人としての行あり。いずれの国に生まれ、育ちても、行は平等に 課せられ、世界の平和、世界の繁栄、さらには宇宙の平和と、宇宙規模での 繁栄に貢献するが、望ましき行なり。
神は宇宙全体を統一されし、偉大な力を持たれしも、自らの力を用いて、宇宙を 統合するのご意図は持たれぬなり。なぜというに、神にとりて易きことなれば なり。人が困難を乗り越え、人の全てが協力してこそ、価値あることなればなり。 今、世界を狂わせ、秩序を乱し、平和を壊せしその素を、人の力、努力によりて、 一つ一つ取り除き、神の国を実現させるが本物なり。 神は人にことばを授け、そを人が、己の我のみのために使い、その結果として、 この世を汚し、乱し、曇らせしように、人は、与えられし神のみ恵みを、 ことごとく過(あやま)ちて使い、過ちて用い、そがために、神は行を課され、 人に反省と改悛の機会を与えんとされし。人が個々の枠にとどまり、個々の発展、 魂の浄化、魂の昇華を望むうちは、真の魂の行とはならぬ。己のみでなく、他に、 外に、遠くよそなる国に、目を向けて、始めて、神の御心に適(かな)う魂の行と なりうるなり。
日本は神の国なり。元の初めに神により創られ、神により降ろされし、元の 初めの国であり、国民であり、そのことばには言霊が宿る、尊いことばを使う 国民なり。なれば、日本国はさらに努力し、言霊を広げ、よそなる国に、文字を 広め、世界の人々を救いゆく手伝いをすべき国民なり。なれど哀しきことには、 元神の国たる日本国は、今、世界でも有数のことばの乱れる国となれぬる。 神のことばに最も近き、神秘の言霊宿れることばを、おのが勝手な私利私欲、 おのが唯一の我利我執、それらのための道具とおとしめぬる。神はさなる事態を 嘆かれぬるを、日本の人民、国民は、何と考え、何と償(つぐな)うか。 人一人にては、ことばは乱れぬ。人の心、人の魂、人の願いのうちに、知らぬ うちにはびこり、染み込み、広がりし、我(が)という概念、そが素なり。 日本国民たるものは、本来、我を持たぬ国民なりし。一人が全体、一人が 完全な全(まった)き姿の一部としてあり、おのが我利、我欲、我執を通さんと することは少なき民なるを。文明が変わり、ことばが変じ、西洋思想を受け 入れ、そをもちて、ことばは乱れ、人の心も卑しく低き低みに落ちし。 ことば変われば、心も変わる。その逆もまた真なり。心とことば、車の車輪。 相伴って、互いを乱し、汚し、おとしめるに至るなり。
なれば今、日本の中で、本来の美しきことばを蘇らせ、文字を復活させ、言霊の 再生を、早急に進めることが急務なり。早急にことばの乱れ、正してゆけよ。 悪しきことば使うなかれよ。日本のことのは、かくも美しく、かくも深く尊い 神秘に満ちしことのはなり。「いろは」に込められし、ことばの奥義、今だ その神秘は解き明かされぬ。神のことばをもちて創られるれば、神のことばが、 再びこの世に戻るときまで、その神秘は明かされぬ。神、人、かつて同じことばを 使い、互いの意思を、心を通わせし。今、神のことばを解する者なし。 神のことばは言霊のみ。言霊なるは、音にあり。音の一つ一つ に波動あり。 さなる波動に力あり。力は、人を持ちて、浄むるの力あり。なれば、言霊大切に せねば、この世に悪しき力も働かんを。とくと心せられよ。神の子たるための、 心構えと受け止められよ。神の子としての霊業であり、宇宙の中に存する一つの 生命としての霊業なるを忘るなよ。
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最終更新日
2016.07.12 22:22:08
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