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March 1, 2007
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カテゴリ:読書ろぐ(mystery)

加納朋子『レインレイン・ボウ』(集英社文庫、2006)
高校ソフトボール部仲間の通夜で再会した、七人の女性たち。二十五歳を迎え、それぞれが悩みやトラブルを抱えていた。過酷な仕事に疲れた看護師、厄介な職場で奮闘する栄養士、過去のあやまちを引きずる主婦…。彼女たちは、傷つき、迷いながら自分だけの答えを見つけていく―。ミステリのエッセンスを加えながら、前向きに生きようとする女性の姿を描いた、爽やかな青春群像劇。(楽天ブックスより)

昨日、ブックオフで買ってきた2冊目です。
これまたずっと読みたかった、加納さんの作品。
最近、加納さんの作品を再読していて、この物語でも
重要な役割を果たす陶子、片桐陶子が主役の『月曜日の水玉模様』を
つい先日読み返したばかりだったので、いっそう楽しめました。
こちらの作品も、加納さんお得意の連作短編、ではあるものの、
虹の七色にたとえられた7つのお話は、それぞれ異なる女性の視点で
描かれています。そういう意味では、ちょっと特殊な構成です。
7人の女性をつなぐのは、
高校時代9人だけのソフト部に所属していたことと、
メンバーの一人が亡くなり、もう一人がいなくなったこと。

陶子が、仕事上出会った謎が中心の『月曜日…』と比べると、
本作では、陶子の女性としての一面がよく描かれてます。
高校生のとき、周囲からどう思われている女性だったのか…
そう見えるスタンスは、彼女の何からきているのか…
必ずしも、陶子が出てくる話ばかりではありませんが、
いろんな場面で語られる陶子、実際に出てきて動く陶子、
たくさんの陶子が重なって、よりリアルな陶子が浮かび上がります。
そして、最終話「青い空と小鳥」では、いよいよ陶子目線での話。
嬉しいのは、陶子の祖母、職場の面々、陶子を慕う調査員・萩広海、
といった『月曜日…』でおなじみのメンバーが顔を揃えていること。
陶子の現在がくっきりと描かれて、過去の陶子と重なる気がしました。

そして、この物語の魅力は、様々な職業に就いた女性を
描いていること。
それぞれいろんな苦労がありますよね。
(わたしは保育士さん目線の「ひよこ色の天使」と、管理栄養士が
主役の「雨上がりの藍の色」が好きです。その話の主役の2人が
とても人間的に好きなこともあるんだけど、話のトーンが優しいので)
わたしも25歳の女性だった時があって、今思うとそれが人生の
ターニングポイントでもあったなぁ、と。
大学を出て働き出して、仕事の内容、ペース…会社での自分。
そういうものが大体つかめたような気になった時。
このまま進めば、自分の前に何があるのかなんとなくわかった。
…それでいいの??
何かを変えるなら、それが最後のチャンスのような気がした。
ここで描かれている女性達の独白を聞きながら、自分自身のその時を
とてもくっきりと思い出すことができました。





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最終更新日  March 5, 2007 11:53:18 PM
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