「顔 FACE」横山秀夫 著
平野瑞穂巡査が主人公の連作短編集。「魔女狩り」「決別の春」「疑惑のデッサン」「共犯者」「心の銃口」 ※ ※ ※単行本は今までの黒っぽい装丁じゃなかったので、おや? それもそのはず。「陰の季節」に登場した平野瑞穂がまた登場しているって聞いたけど、全部主人公だったんだ。心に深い傷を負ったから気になっていたのです。真っ直ぐな性格だからねえ。まるで娘を心配する母の心境です。男性作家が女性を描くと違和感を感じることもありますが、概ね大丈夫でした。あ、ひとりだけ、いくらなんでもこんな女性いないでしょうっていうのがありました。小説の世界だから? 都会には存在する? 極端過ぎて、どうもねえ。女性だから気がついて解決できた事件もあって、著者はよく研究したなと思いました。立ち直れたようでもう大丈夫みたい。平野巡査に敬礼!