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カテゴリ:クラシック音楽
『今日のクラシック音楽』 シューベルト弦楽五重奏曲 ハ長調D956
フランツ・シューベルト(1797-1828)は数多くの室内楽作品を書き残しています。15曲にものぼる弦楽四重奏曲。それらの中でも第12番「四重奏断章」、第13番「ロザムンデ」、第14番「死と乙女」などが美しい名品であり、また2曲のピアノ三重奏曲やピアノ五重奏曲「ます」などの名作もあります。 わずか31歳の短い生涯の間に9曲の交響曲や600曲以上の歌曲、オペラなども書き残しており、まるで駆け足のごとく短い人生で珠玉の作品を残してくれました。 そうした作品の中でも、私の最も好きな室内楽作品の一つに弦楽五重奏曲ハ長調D956があります。この曲はシューベルトのなくなった1828年に書かれています。 通常の弦楽四重奏の楽器編成(ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ)にもう一つチェロを加えた編成で、和声などにシンフォニックな厚みが加わり、室内楽版交響曲のような重厚さが感じられ、シューベルト特有の「歌」のような美しい旋律が全曲に散りばめられており、全曲演奏に50分を超す大曲ですが、第9番のシンフォニー「グレイト」に匹敵する長大な曲です。 しかし音楽の流れは演奏時間の長さなどは気にもならないほどの、「歌曲王」と呼ばれた彼の流麗な美しい旋律が聴く者をロマン派の薫り豊かな音楽へと誘ってくれる室内楽の傑作です。 この弦楽五重奏曲はシューベルトが亡くなった後24年も経った1850年の今日(9月17日)、ウイーンで初演されています。 愛聴盤 アルバンベルク弦楽四重奏団 ハインリッヒ・シフ(チェロ) (EMI原盤 東芝EMI TOCE59221 1982年録音) ↓ アルバンベルク ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『今日の音楽カレンダー』 1850年 初演 シューベルト 弦楽五重奏曲 ハ長調 1928年 誕生 園田高弘(ピアニスト) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ともの『今日の一花』 彼岸花(赤) 撮影地 大阪府和泉市 2005年9月16日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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