pretty物欲

いまボクらが、考えなければいけないこと。
それは、エネルギーのこと。

エネルギーとは、
物理でいうところの「仕事」に変換することのできる
手段、資源、物質のこと。
あるいは、その変換をしている様のこと。

あの対岸の白い建物は、
エネルギープラント、原子力発電所である。
放射性物質の核分裂反応の熱を
電気エネルギーに変換するものである。

考えなければならないのは、
今のボクらの世界の技術力で、
あの原子力エネルギーを使ってよいのか、
という点である、とボクは思う。

原子力エネルギーとは、扱いにくい。
放射性物質は何もかも封じ込めなければならない。
制御に失敗するだけで暴走し、放射性廃棄物の
封じ込めシステムが無力化し、止められない。
そうなればもう、いまの人間の手には取返しがつかない。

スリーマイル島、チェルノブイリ、福島第一、
繰り返されたものだ。

発電の残渣として、大量の放射性廃棄物を
継続的に生み続けることも忘れてはいけない。
それは2万年かかってやっと生物に影響のない
レベルにまで減衰する。言い換えれば、
まだ有史以来2000年程度の人間が、これから2万年ものあいだ
放射性廃棄物を安全に管理し続け慣れければならない。

普通に考えて、
それは、
完全に、
無理だろう。

したいことと、
乗りかかる責任上しなければならないことと、
実際にそれができるか？ということ。

それらをごちゃまぜにして何らの解決もしないでおいて、
人類にはそれがきっと制御できるに違いない！
それができるはずだ！
などと真顔で言う奴をボクは信用できない。

そこに根拠がないからだ。

そう妄信するのは、個人の信条の自由にかかわるので、
否定はしない、
しかし、自分が妄信したものを、
他人にすすめる、説得するのは
間違っている。

このケンカっ早い人間のことだ。
この放射能というものを、
戦争の駆け引きの道具にしてしまうだろう。

実際、たかだか100年のあいだに数回、
放射性廃棄物を軍事技術に転用した
恐ろしい核兵器がこの世界で使われている。
それも、核兵器を使われた被害者の側に日本はあるのだ。

人間として、
地球人として、
決して忘れてはいけないこと。

それを日本人が世界に発信しなければならない。
そういう役目を持っている。

いまの日本で、原発がないと、電気が足りない？
それは本当なんだろうか。
9.11被災から、原発はろくに再稼働していない。
なのに、電気が足りなくならないのはなぜか。

電気はどこに使われていたのか、
これからも同じだけ必要なのか。
ちょうさしたうえで、
日本の発電電力設計は変わってきてはいまいか。

ボクは原発反対派の地球人である。