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テーマ:~広島東洋CARP~(4355)
カテゴリ:つれづれ
今朝ほど,当ブログのカウンターが20万アクセスを突破したようだ。開き直ってカープ(時々サンフレ)に特化して独自の路線を突っ走って約1年。こんなブログにでも読んでいただける方がおられることに恐懼感謝しながら,また気力の続く限り書き続けたいと思う。
さて。今日はやはりこのニュースを外すわけにはいかない。故岡本太郎画伯の原爆をモチーフにした大作「明日の神話」誘致合戦を渋谷区,吹田市と繰り広げていた広島市だが,結局渋谷区に敗れた。新聞報道によるとずいぶん落胆の声もあるようだ。 招致運動に携わった方,思いを込めて署名された方には申し訳ないが,私に言わせれば必然の結果だと思う。むしろ,今の広島に何が欠けているかということをこれだけ端的に指摘していただけるとありがたい。これが客観的評価なのだということを。 渋谷区のアドバンテージは,すでにそれを設置できるだけの施設と場所があること(つまり箱物予算の心配がいらない),しかもそこには毎日毎日膨大な人が通るということが強調されがちだが,すでに渋谷区が岡本太郎ゆかりの土地として町おこし(という表現はあまり妥当ではないかもしれないが)をしていることを看過してはならない。つまり,岡本太郎=渋谷区という定式が既成事実として厳然と存在しているのだ。そうしたら,その周回遅れをどうやって取り戻すかといえば,どれだけ「明日の神話」をたくさんの人に来て見てもらうかというかなり強烈なプランニングを提示すべきことしか手段としてはあり得ないはずだ。しかし,はっきり言って広島市の関係者はみんなそれをさぼっていた。それだけの話だ。しかも,今からハノーバー公園に屋根付きの設置場所を作ります言ったところで,サッカーワールドカップ開催地の招致でミソをつけ,地元球団の新球場の建設ですら迷走に迷走を重ねたような者の言うことを誰が信じようか。それだけのことだ。なんか招致会の副委員長は,「たくさんの人が見てもらえるなら渋谷区というなら広島市は最初から勝ち目はないではないか」などと言って怒ったようだが,人に来てもらうためにどうするかという努力をしていなかったというほうが驚きだ。こんな人が組織のトップにいるようなら,そもそも最初から勝負にならないというべきだ。正直に言って,誘致活動をされていた方々には,「被爆地ということさえ強調すれば事足りると思ってたの?」としか言えない。 要するに,「被爆地ヒロシマ」という高尚な理念ばかりが先走りして,それさえ口にすればすべてが正当化されるという,広島市の行政トップから末端の市民に至るまで共有している重大な勘違いのなせる業だったというのが私の総括である。こういう現状は原爆の被害に遭われた方に対する重大な冒涜というべきだろう。 ちょっと柄にもない方向に話がそれかけたが,この「高尚に聞こえて実は中身のない理想だけ振りかざしてその結果失敗する」というのは,他ならぬ野球会社マツダ個人商店,もとい株式会社広島東洋カープが崩壊していった構図とまったくいっしょだ。身の丈にあった経営,育成重視などといいつつ,投資すべきところに投資もしなければろくに補強もしない,育成といいつつ成功した例は非常に少ないという現状が,まさしく広島という風土の抱えている論点をそのまま見せてくれているではないか。岡本太郎記念現代芸術振興財団は,それを見抜き,端的にだめ出しをしてくれただけだ。感謝しなければならない。 この話には,もうひとつけしからぬことがある。どうもどのプレスも指摘していなかったようだが,広島市誘致案を前提にすれば,これはすなわち広島市民球場の跡地利用が大前提になる。いうまでもなく,市民球場の跡地利用問題は,広島市行政トップ及び委員会に名前を連ねたスカポンタンどものおかげで,全国に出すのが恥ずかしいくらいのクズ案が優秀案として残っている始末だ。今回のハノーバー公園誘致案があまりにも唐突に決められたことに違和感を持っていたのだが,どうも秋葉忠利君は, 岡本太郎氏の威光で広島市民球場の跡地利用問題を一気に片付けて自分の手柄にしてしまおうというやましい魂胆を持っていたとしかいいようがない。 多分,そういうところまで見透かされていたんだろうと思う。市民球場跡地問題,いやそれに先立つ新球場問題の経緯を見れば,誰がこんな火中の栗を拾ってやるものかと思うはずだから。 芸術は爆発だ。 BlogPeople ↑ポチッと,クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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