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テーマ:~広島東洋CARP~(4355)
カテゴリ:つれづれ
かつて1978年にタイガースの監督を務めた「仏のクマさん」こと後藤次男氏は,キャンプ中に記者陣から今シーズンのキャッチフレーズを問われて,そう答えたという伝説が残っている。いうまでもなくタイガースは,この年ぶっちぎりの最下位に沈み,その結果田淵,古沢対真弓,若菜,竹之内,竹田というタイガース球団史を変える大トレードが起こり,「がんばれタブチくん」は第2巻からライオンズのタブチくんになったことは周知の通りである。
もちろん,今と違ってキャッチフレーズというのがそんなに大々的に宣伝されない,古き良き時代の話である。私はそれが記事になったのを見ていないので,真偽のほどは不明と一応しておく。 さて,今のカープというチームを取り巻く世界は,このキャッチフレーズを笑えるだろうか。いや,今のカープにこそこのキャッチフレーズはぴったり当てはまると思う。何も今に始まったことではないのだが,あの本拠地開幕シリーズの無惨な戦いぶり,そして昨日までの対ベイスターズのまさに地底人の決闘シリーズの無様な体たらくを見て,その思いを強くした。 念のために言っておくと,カープは1997年以来Aクラスから遠ざかり,その後の成績は2001年に勝率5割に乗せ,勝率上は3位の4位になった以外は,いずれも5位と6位,すでに6年連続5位以下を続け,早い話が万年5位が指定席になっているチームである。かつて南海ホークスが9年連続5位以下という空前の大記録を打ち立てたことがあるが,何のことはない,この偉大なる記録に匹敵する数字を残しているのである。 いや,みんなカープ苦難の歴史とひとくくりにしてしまう創立以来1974年までの25年間ですら,実は5位以下の順位を続けたレコードは1956年から1959年の4年連続が最長なのである。その意味では,すでにカープの現状は苦難の草創期に匹敵する数字しか残せないチームでしかないということを,もっとカープを取り巻くサークルは理解すべきである。 しかも,あの2007年11月7日があっての今シーズンだ。本当にカープにプロフェッショナルとしての矜恃があるのなら,意地でも数字で見返してやらなければならないと誰しも思うはずである。いや,そう信じていた。しかし,それは早くも裏切られた。自らの手で墓碑銘を刻み,三途の川の渡し賃にも窮するような野球を毎日これでもかと展開してくれる。それなのに,今のカープを取り巻く空気は,異様なほどに暖かい(生温いと言わないのが精一杯の優しさだぞ,いちおう。)。 昨日の試合の結果を報じた中国新聞の記事は,珍しく「消化試合」などと厳しく言ったことで結構話題となっているが,私に言わせればそんなもの当たり前だ。むしろ, 昨日の試合をそれ以外の形容詞で語れる人間がいるなら出てこい というのが本音だ。 あれは,さすがにおととい昨日の試合ぶりを見てかばいきれなくなったからそれらしいことを書いてカープファンが暴発するのを防ごうというガス抜きみたいなものだ。むしろ,おとといの球史に残る大凡戦を報じた記事の内容のなさと筆の甘さこそが,すべての元凶だと言いたいくらいだ。悔しかったらきちんと現状を,過去二十数年に遡って総括して,分析して書いてみろ。大マツダ帝国翼賛体制下の報道報国会に堕した新聞に何が出来るか。これはRCCにも言えることだが。 明日から,ジャイアンツ,ベイスターズと地底からBクラス入りを,あわよくば3位を賭けて争うチームとの戦いになる。この時期にドラゴンズやタイガースとやれば6連敗は間違いないが,相手も相手だからひょっとして二つくらいは勝てるかもしれないが,楽観は出来ない。もしそれ以下の数字すら残らないようなら,チームごと土下座して謝って残り試合をしなくていいことにしてもらった方がよかろう。 いや,今ファームは状態がいい。あの泣く子も黙るクラッシャー山崎立翔の采配下で珍しく白星を積み重ねている。一度思い切ってファームと半分くらい入れ替えてみたほうがいいかもしれない。いや,今のトップチームが恒例の社会人野球広島大会に参加して,その留守中をファームに任せた方が生産的かもしれない。もしかしたらそれをきっかけに死んだはずのトップチームが破竹の快進撃を始めるやもしれぬ。もちろん,その横でひっそりと「今年もカープは社会人相手に決勝トーナメントに進出できず」という記事がひっそりと踊るだろうが。 この現状がまともな記事で語れるか。 BlogPeople ↑ポチッと,クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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