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テーマ:~広島東洋CARP~(4355)
カテゴリ:つれづれ
最近相撲のことなど書いていないのだが,実はこの私,カープを追い続けた期間と同じくらい大相撲も追い続けている。今でも年6回90日,NHKの大相撲中継と「幕内の全取組」と付き合っているところである。当然国技館で観戦もしている(片手で足りる回数なのだが)。
さて,今角界を揺るがしている問題といえば,いうまでもなくマリファナと八百長である。しかし,私に言わせればこんなものは週刊誌が正義の筆誅を気取るような問題ではない。以下理由を述べる。 まず前者について。当然マリファナその他麻薬覚せい剤の使用は全く抗弁のしようもないことだし,どうあがいても正当化できるものではないが,それは手を染めた者が法に従って処断されればすむことであって,それ以上でも以下でもない。なんか角界の薬物汚染とか何とか言っているが,では早稲田大学その他逮捕者を出した大学は麻薬の巣窟であるなどと表だって書いた記事には,まあお目にかかっていない。 薬物に手を染めるなどと言うのはよほど悪性の強い人間であると思うのは誤りである。私は職業柄薬物事犯の被疑者や被告人と向かい合い,その身上経歴情状に触れる機会もあったのだが,その大多数はもともと普通のにいちゃんやねえちゃんやおっちゃんやおばちゃんである。残念ながらそれが事実である。そもそも,戦後の一時期の日本のヒロポン中毒の蔓延や世界史上アヘンがどれだけ禁圧しても禁圧しても宮廷から市井まで広まったかを見るまでもなく,人間にとって麻薬というものは,絶対に近づかないか近づいたら全力で逃げるしか関わらない方法はないと言っていい。何が言いたいかというと, 薬物事犯で検挙されたものをさも極悪人のように言うのは天に唾するがごときもの,なのである。 後者について。これは簡単である。一言で言ってしまう。 おすもうさんが八百長やっても誰も何も困らない。 もちろん現行法や近代法の精神に触れるものでもない。 早い話が,今場所白鵬が優勝しようが安馬が優勝しようが大波乱で嘉風が優勝しようが,果ては安馬が大関に推挙されようがされまいが,国政や経済や社会の安寧秩序に何も影響を及ぼさないのである。はっきり言えばあんなものはただの部分社会の法理にすぎない。 したがって,ブン屋や物書きやましてや一般市民が正義を振りかざして語るべき筋合いのものではない。 というのは我ながら乱暴だと思うし,こんなことを聞くと目を回して倒れる人もいるかもしれないが,なお正義感の強い,かつロジカルに語ることのできる人はこういうだろう。相撲協会は文部科学省所管の公益法人だし,そもそも相撲を興行として見せて木戸銭を取り,かつ国営放送で全国中継しているのである。その興行の帰趨を勝手に内部差配で決めていいはずがない,と。確かに正論であり,極めて正当である。しかし,必ずしも絶対的に正しいとはいえないのである。理由は2点。 その1。優勝争いならば確かにそうかもしれないが,大関の星勘定や番付の維持などというものは,相撲ファン以外に関心はないはずだ。だから少々何をやろうと別にどうでもいいことである(註:決して八百長を奨励しているのではないので念のため。)。 その2。むしろこれを強く主張したい。 同じ文部科学省所管の公益法人によって行われている興業に,NPBというものがある。この業界では, 少なくともこの二十数年間(それ以前は私が見ていないと言うだけの話なのだが), 公然と八百長が行われている。 しかも, プレスがそれに荷担している。 プレスによって特定に球団の勝利へ向けて世論が誘導されたり,特定の球団や個人を褒め称えて彼らが活躍することが当然であるかのような世論操作がされたり,明らかに特定の球団との試合には特定の球団の勝利が当然であるかのように組織を上げて誘導したり,果ては勝つべき球団と勝たざるべき球団を公然と線引きするようなことが行われているような組織が,健全な組織といえるのかどうか。私はまずそのことを疑うべきだと思う。それに気がつけば,角界の八百長など論ずるに足りるべきものではないというべきだろう。 ちなみに,前者の問題と絡めても同じことがいえる。今年の初頭に日本球界をも騒がせた薬物問題。そんなに善人を気取って正義感に燃えるならもっと厳しく追及してみろと思うのだが,みんなスルーしましたよねえ。プレス,ライター及び「善良なる野球ファン」の皆様。 本日はあまりにも悪魔的になったので小ネタは休載。 BlogPeople ↑ポチッと,クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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