テーマ:海外生活(7779)
カテゴリ:ポルトガルの人々
アンソニーの実家のある村では、このようないでたちの女性↓がたくさんいる。
靴下も靴もエプロンも真っ黒。。。 そう、この女性は、未亡人なのだ。 村では、未亡人になると、このような格好をしなくてはいけないようだ。 そして、死ぬまで黒い服で過ごすのだ。 最近、一人の比較的若い未亡人が、再婚したケースがあるらしいが、それが初めてで、他の未亡人達は、再婚などしない。 一生、この格好で生きていくのだ。 その反対に、男性が先に奥さんをなくした場合は、もちろん再婚する。 それでは、周りの家族は? 人によってだと思うが、黒やグレーの洋服を身につけている。 期間は半年とか一年とか、もっと長くとか、その人次第。 例えば、アンソニーのお姉さん。 義理の両親を相次いで亡くしたので、暗い色の服ばかりだ。 私が昔あげた、赤やワインレッドの服なんて、もう着ないかもしれない。 すごく似合っていたのに、残念。 アンソニーのお義母さんも、最近兄弟を亡くしているので、地味な色の服しか着ない。 エプロンも、白と黒の細かいギンガムチェック。 うちの母が送った、薄紫の小花模様のエプロンも、もう日の目をみないだろう。 素敵だったのに。。。 ある日、彼の実家に、喪服姿の未亡人が訪ねて来た。 部屋に入って来たとたん、一瞬にして、ヘビーな空気に包まれた。 うううーーーっ。。。 その未亡人じたいには、悲しさは全く感じられないのだが、服装が重い空気を醸し出しているのだ。 最近、不幸に遭ったばかりならまだ分かるけど、ずいぶん月日が経っているようなので、もう少し気分が変わるような服装をしてもいいと思うのは私だけではないはず。。。 近くにいた義理の妹に、『あなたもこういう格好をするつもりなの?』と聞いてみた。 するとパステルカラーが似合う彼女は、『とんでもない!私はしないわよっ!』って、悪戯っぽい目をして笑った。 この村も変わるかもしれないなあ。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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