|
カテゴリ:カテゴリ未分類
(昨日の続き)
実はRegina Carter Quitetが何者かもよく知らずに、友人の勘に頼ってコンサートへ行ったのだが、いやもう、その素晴らしかったこと。Regina Carter Quintet は、バイオリン・Regina Carter、ピアノ・David Budway、バス・Chris Lightcap、ドラム・Alvester Garnett、そしてパーカッション・Mayra Casalesというメンバー。ジャズに、ラテンのリズムに、フュージョンに、クラシック調にとこの日のナンバーも多彩なら、Reginaをはじめそれぞれのプレーヤーが作り出す音やメロディも表現力と抑揚に溢れている。 残念ながらタイトルが聞き取れなかったのだが(私の英語力では彼女の低い雰囲気のある声が聞き取れない)、カメルーンの作曲家が書いたという曲は、鳥の鳴き声ではじまり、アフリカの草原が目の前にわーっと広がっていき、踊る部族の人々、草原を吹き抜ける風がどんどん描写されてゆく。気がついたら感動して、涙目になってしまっていたほどだ。他の曲も表現力たっぷりで、まるで映画を見ているような気分。 この日は最前列から3列目という勿体ないくらいにいい席で、プレーヤーを間近に見ることができたことも、これまた素敵だった。ピアノのBudwayおじちゃんは、今にも腰を浮かせて踊りださんばかりに足をめまぐるしくステップさせながら弾く。あまりにリズミカルな動作がとっても笑えるのだが、彼の演奏はメチャクチャ巧かった。パーカッションのCasalesが、何十種類もあろうかというパーカッションの数々を次々使いこなすかと思えば、力強く、また抑揚たっぷりに太鼓系打楽器を叩く姿にもほれぼれしてしまった。 Wharton Centerの一番大きなホールで開催されたこのコンサートは、事前のプロモーションがあまりなかったせいか、3分の2程度しか埋まっていなかったが、しょっぱなから圧巻だった演奏にお客さんも大喜び。一演奏ごとに、また大きなフレーズが終わるごとに、拍手と指笛、かけ声が飛んでノリノリ。 また、この日はWharton Centerの主催コンサートということで、作曲家Werner Vana Gierigが書いた新作「Spain」のWorld Premiereも企画されていた。激動のスペインを表現したものだということだったが、とてもわかりやすい構成だったし、さすがVanaとReginaは数年に渡るつきあいということもあって、Quintetの持ち味を充分活かした内容で、私には聞きやすい曲だった。何にしても世界初演という仰々しい看板に列席させていただけたのも、これまた一興だった。 コンサートは拍手喝采で終了。ロビーに出ると、Wharton Centerの主催行事の夜ということで、飲み物にカナッペやフルーツ、それにチョコレートフォンデュなどのテーブルが並べられていて、観客も出演者も入り混じってのちょっとした立食パーティが用意されていた。気軽だけど気の効いた趣向で観客もみんなあれこれとつまんだり、出演者と話したり、サインをもらったりと気さくないい雰囲気。チョコがけ苺をほおばりながら、コンサートの余韻を楽しんだ。 “期末期間台風”の目の中にいたような、素敵な素敵なコンサートで、すっかり命の洗濯をしてリフレッシュ。やっぱり音楽はいいねぇ。後から知ったのだが、このRegina Carterも彼女のQuintetも知る人ぞ知る存在だったらしい。オンラインCDストアでチェックしたら、彼女とQuintetのアルバムが何枚も出ているし、購入者満足度も高いこと。そりゃ、そうだろう。なんでも日本にも何度か来日して演奏しているらしい。そんな彼女らの演奏を、ライブで聴いてしまったなんて・・・幸せ。 これで期末をサバイバルするいい“人参”ができた。今学期が終わったら、彼女のCDを買わなくっちゃ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
April 19, 2004 08:00:40 AM
コメント(0) | コメントを書く |