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July 2, 2004
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ライティングセンターのセッション、今日はS女史だった。彼女とは実はつきあいが長くて、私が大学院へ出願する書類やらレジュメを用意していた2年前から、しばしば彼女にあたっては見てもらっている。

彼女の英文チェックは、できる限り原文を活かそうとするやり方で、どうしても意味が通らない部分しか指摘してくれない。その気遣いはありがたいが、もともとの英文表現がヘタクソなこっちとしては、『もっとガリガリ変えてくれてもいいよ』と思ったりして、残念ながら英文チェックの質としてはそんなにアテになる、というわけではない。

しかし、私が彼女とのセッションを好むのは他に理由がある。彼女は書いてある内容そのものを理解したり、それを楽しむ人で、英文チェック以外の内容に関する質問が飛び出してくる。もちろん、彼女としては、ワードチョイスをするうえで背景がわからないとピッタリの言葉が選べないから、と聞いてくれているだろうけど、この彼女の質問に答え内容を説明しているうちに、考えが整理されてさらに新たなアイディアが浮かんだり、いつのまにかゴチャゴチャになっていた論理の展開を整理できたり、説明したりていないところを発見したり、ということがしょっちゅうある。

今日も、狂牛病の流行が日本の市場に及ぼしている影響について考察しているくだりで、彼女の質問に答えているうちに話しが盛り上がる。

日本市場が、自国のみならず海外の狂牛病の流行になぜ繊細に反応するのかに関して、日本の構造的、文化価値観的、さらにの歴史的背景について、どの程度説明すればアメリカ人大学院生にもワケがわかるのかを逡巡していたから、彼女とのやり取りはその程度を見極めるにあたって非常に助けになった。

彼女自身はベジタリアンだから、そもそも“ミート・イーター”の気持ちはわからないそうなのだが、アメリカ人が概して食品の安全について無頓着であることに、しばしば恐怖感を覚えると力説している。

私『いやぁ、でもさぁ、アメリカで狂牛病のケースが報告されて以来、日本じゃアメリカ牛肉を食べなくなって大騒ぎになっているのに、アメリカじゃみんな平気で買ってるでしょ。スーパーでもたくさん売れてるみたいだし。それ見てると、これだから、アメリカ政府は日本政府が『牛の全頭検査ちゃんとやってくれ』って申し入れても『お金かかるからできない』とか言えちゃうんだろうな、と思ったりするよ』

S『エエーッ!!政府はそんな事言ってるの?あー、信じられない。傲慢だなぁ。でも、一般的に言うと、そうなんだよね。何考えてるんだって私も思うけど、アメリカの人って食べ物の安全性についてすごく鈍いと思うわ。あと、牛肉に関して言えば、ハンバーガーなしでは生きられない人が多すぎるんじゃないの(爆笑)』

私『日本じゃさ、ビーフ・ライス・ボールの全国チェーン店が、牛肉使えないから大変なことになって、牛肉のかわりに、チキンやポークでライス・ボールを作るレシピを開発してビジネス続けてるけどね。やっぱりセールスは落ちて大変らしいけど、でも好評ではあるようよ。』

S『あー、アメリカのハンバーガーではその作戦はうまくいかないと思うよ。ポーク・ハンバーガーとか、ダメだろうな。なんせ、単純にハンバーガー=ビーフって思い込んで、それ以上考えてない、考えようとしないんだよね、たぶん。だから、あなたが今書いてるコレも、もっと説明しないと、他の国じゃ違う考えがあるってこと知らない学生には足りないかも。』

私『そうだね。ところでさ、私いつも不思議に思うんだけど、この国には、優秀な“主唱者”がいっぱいいるじゃない。Consumer Reportもそうだし、他にも科学的調査とか研究をちゃんとやって、たとえば食品安全についてもレポート出してるNPOがいろいろあるじゃない。彼らが発表するレポートって、私には納得いくものなんだけど、でもそれを一般大衆は聞かないの?』

S『そういうこと!一部の人はマジだし、優秀でもあるのね。で彼らは一生懸命それを発表して伝える手段もとってるじゃない。もちろん、高学歴だったり、意識のある人たちはその主張や研究に耳を貸すんだけど、それ以外の普通の人というのは、自分が思い込んでること、信じていること以外の意見なんて聞いてないのよ。今の大統領選挙選を見てたらわかるでしょ。政治の世界は特にその傾向強いんじゃないかしら。』

そして話はアメリカのPR産業のパワーへ飛び火。

S『もうひとつは、そういう“主唱者”の声はあるんだけど、それ以上に牛肉産業の力の方が大きいのよ。アメリカでは牛肉産業ってすごくパワフルなのね。彼らものすごいお金を使って、ロビー活動して、プロモーションして、広告して、『安全です』ってやってるというわけ。』

私『それってね、うーん、やっぱりPublic Relations産業が随分“暗躍”してると思う?正直なところ。』

S『してるわねぇ。PR産業がやってることというのは、一般的な理解では『いい事しか言わないし、しかもそれを信じ込ませる』だし、他の国の状況は知らないけど、この国じゃすごくその力を発揮してると思うな。でね、みんな簡単に広告で言ってることとか、PRが作り出すメッセージを信じちゃうのよ、深く考えないから。個人的にはこれには教育レベルが随分影響すると思うわね。たとえば大学でメディア・リテラシーとか、クリティカル・シンキングとかを学んで初めて、そういう事が世の中にあるんだって知るわけで、そのチャンスがなかったらやっぱり、そのまま信じちゃうってことになるんじゃないかなぁ。で、そうなると・・・』

私『この国の場合、同じ国内だと言っても人種・民族間の高等教育レベルの格差があって、それが足かせになるわけね。』

S『そういうことだよねぇ。ま、さっきも言ったけど、とにかく思い込んでることに関しては概して、反対側の意見とか中立の考えとか聞かないよね。TVでも“議論”とかいって、ただの“言い合い”になってるのよく見るでしょ。』

私『そうねぇ。ゲイ・レズビアンの結婚問題とかもそうだけど、議論がかみ合ってないよね。大統領選のキャンペーン広告もそうだけど(苦笑)。マイケル・ムーアの映画についてもすごい論争になってるじゃない。で、ワシントン・ポストがライブチャットで賛成派、反対派それぞれのフォーラムやってて、両方読んだんだけど、どこにも主張の接点なかったよ』

S『あぁ、ありそう~。社会問題とか言っても、そういう風に両方が言いたいこと言ってるだけで議論になってないケースいっぱいあるよね。』

私『日本でよく言われてるステレオタイプだと、『アメリカは公の場でいろんな問題をちゃんと議論する社会だ』ってのもあるんだけど』

S『うわぁ・・・。 I am so sorryって言いたいわ。違うわね。』

いやぁ、いつもながら彼女とのセッションはタメになる。







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最終更新日  July 3, 2004 09:46:38 AM
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