カテゴリ:瘋癲老仁妄詩
★ 瘋癲老仁妄詩 30301 ――☆★☆―――――――――――――――☆★☆―― 屋根裏に籠もり祈りし朧の夜 ――☆★☆―――――――――――――――☆★☆―― 愛呼がいなくなった7日間、老仁の心は、文字通り空っぽでした。 空虚・・・虚しいというのは、こういう状態なのでしょうか・・・心が少しも動かないし、心に何も止まりません。渇いた光景、乾いた音、乾いた匂い・・・それでも日常は何事もなく通り過ぎてゆくんですね。 愛呼が戻ってくれたので、 また、潤いのある光景、柔らかい音、香しい匂いに包まれることができました。 愛呼はどこにいたのでしょう・・・ すこし、話してくれました。 人間に戻る願をかけていたのだそうです。 どこで? 「ここよ」 愛呼にワープで連れて行ってもらったところは、薄暗い屋根裏部屋で、そこがどこなのかわからなかったのですけれど、薄く光の漏れ来るところに寄っていくと、その穴から、大仏さんの横顔が見えました。 すごい感動と畏れが老仁を襲いました。 無神論仁ですけれど、さすがに、背筋が伸びました。 上から見下ろす形で大仏さんの顔を見せてくれた愛呼に感謝の心を伝えようと愛呼を見たとき、また、はじめての愛呼の表情を見ることになりました。 愛呼の頬に涙がにじんでいたのです。 老仁は、ほんとうに無知仁で、愚仁で、凡仁です。 これらのことをほとんど理解する力を持ち合わせていませんでした。 何らかの儀式とか、意味が込められていることなのかもしれませんし、 愛呼の直観なのかもしれません。 愛呼を理解していくことが、謎解きめいて、これからはじまるのでしょう・・・ ともかく、この大仏さんのお顔が、老仁にも、何か新しい世界を開いてくれそうな気がしてきたのでした。 ★★★ 『 春しぐれ愛呼不在の筑後川 』 ★ 瘋癲老仁妄詩 15101 へどうぞ!!! ♪♪♪ 〇-----*****************************************-----〇 ★★★ 『 愛ひとつ命に返せ春の雷 』 ★ 瘋癲老仁妄詩 30002 ♪♪♪ ★★★ 『 今はまだ届かぬ思い汝も吾も浅きに拠りぬ深く降り行け 』 ★ 瘋癲老仁妄詩 13403 ♪♪♪ ★★★ 『 在ることのただにうれしき光る風 』 ♪♪♪ 〇-----*****************************************-----〇 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.03.07 22:56:06
コメント(0) | コメントを書く
[瘋癲老仁妄詩] カテゴリの最新記事
|
|