|
************
以下は、津波のような 金融構造「銀行の底辺」 を襲う 「経済の荒波」 について 取り上げて居るのを 纏めたものです。 ************ Tsunami氏から 1.「金融の近未来」 ・・・京大大学院 岩下 直行 教授 15日付の日経朝刊コラム「金融の近未来」に、 「いまの銀行業は残らない」と題する 京大大学院・岩下 直行 教授 (昭34年慶大経卆、日銀入行、現京大大学院教授) によるショッキング(タイムリー?)な記事が 目に留まりました。 岩下教授によると、 かって金の預り証として銀行券(お札)が発行され、 その銀行券を預かる存在として 銀行の預金が生まれたが、今後は預金にリンクして いる「フィンテック企業」が利用者との接点となり、 銀行業が従来のままで残ることはなくなり、消費者の ニーズに応えられなければ、銀行は消費者にサービス を提供することなく「預金」という基礎的インフラだ けを担う『土管』にならざるをえない、とのこと。 そして10年後には、幼少期からデジタル機器に 慣れ親しむいまの『デジタル ネイティブ』の世代が 意思決定を大きく左右するようになり、現金決済の 頻度は確実に下がる、とみています。 *** ネット検索によると、 岩下教授は平成6年に日銀金融研究所に異動後、 約15年間、金融分野における情報セキュリティ 技術の研究に従事。 平成23~25年日立製作所に出向の後、平成26年 金融高度化センター長に就任、平成28年には新設 された日銀「FinTechセンター」初代センター 長に就任され、平成29年日銀退職後に京大公共政策 大学院教授に就任。 2.「縮む消費、ミニマリストの台頭」 ・・・多摩大学院 田坂 広志名誉教授 日経朝刊は、目下、「逆境の資本主義」 と題するタイトルで、資本主義が直面する現下の状況 を分析していますが、 第8回は、世界総人口で約20億人に上り 総人口の4分の1を占める1980年~2000年に かけて生まれた「ミレニアル世代」の人生目標に注目 しています。 デジタル技術の台頭でシェアリングサービスや個人 間取引が容易になり、モノを持つ必要性が薄れ、モノ の所有欲の乏しい「ミニマリスト」について、多摩大 大学院 田坂 広志名誉教授が論評しています。 本来、資本主義経済における消費の原動力は、 人々の見えや羨望にあったのではなかったか? と思う次第。 3.「3つの技術潮流」 4.タイの「フィンテック」と・・・フィナンシャル・タイムズ 今後の金融決済手段がIT技術によってどのように 進化(変化?)していくのか、予測がつきませんが、 その1つのヒントになるような記事が日経朝刊コラム 「Opinion」に「3つの技術潮流」の1つとし て紹介されていました。 今日の欧米で「フィンテック」と称される技術は、 中国では「テックフィン」と呼ばれているとか…、 技術がスマートフォン利用者の視点で「金融」の 在り方を完全に変えつつあり、中国は「後発優位」に あるようです。 中国では現金決済からスマホ決済に移行する スピードが目覚しく、2017年のスマホ決済額は 約17兆ドル(約1800兆円)に上ったそうで、 今や米国の50倍を超える、とのこと。 その主なけん引役はアリババ集団と謄訊控股 (テンセント)両社であり、中国農村部には まだまだ成長の余地が残されている由。 しかし中国農村部に限らず、わが日本でも人々は インターネットアクセスを通じ、安くて便利な一元的 デジタル金融サービスを求めるようになるのでは なかろうか、と危惧(期待?)する次第…。 カンボジアの「デジタル通貨」 日経朝刊によると、 インターネット技術の進展に伴い、 タイでは東南アジアを中心とした移民労働者らの需要 を取り込むべく今年3月までに国際送金サービスを 開始する、とのこと。 また、カンボジアでは自国通貨「リエル」の信用度 が低く米ドル札が広く流通しているそうですが、カン ボジア国内でドル札が発行されることがないことから ドル札はどんどんボロボロになってきており、古くな った米ドル札を巡る「ババ抜き」が日常風景とのこと。 このため、昨年7月、カンボジアでは中央銀行主導 のデジタル通貨がお目見えした、と報じられています。 小生は、かってカンボジアのアンコールワットを 訪問した際に、使い古されたドル札を手にし、日本に 帰国後、手持ちのドル札を外為取扱銀行で円に換金し たことが確かにありました。 あの日本に持ち帰った「ボロ札」は新札に交換され、 カンボジアに無事に戻れたか、いささか気懸かりです。 5.英国「ボリスノミクス」 6日付朝刊コラム「核心」は英国の次のような2つの 経済政策「ボリスノミクス」を論評しています。 ①:ロンドンを南北に分かつテムズ川に沿って 経済・社会規制を大胆にゆるめ、大幅な減税を みとめる「特区」をつくること。 ②:サッチャー首相が主導した金融ビッグバンに ならい、ITと金融サービスを融合した 「フィンテック」を操るスタートアップを英政府が 全力で後押しすること。 ②については、チャレンジャー銀行と呼ばれる個人取引 に特化した「アプリ銀行」が、そうした英政府の方針の もとに生み出されたそうで、アプリ銀行は店を持たず 預金者はすべてをスマートフォンのアプリで済ませる、 英当局は矢継ぎ早に銀行免許を与えている、とのこと。 昨年の下院選挙で国民の信任を得、これからブレグ ジットを片付けEUとのつながりを細らせる以上、 英国の寄る辺が「ボリスノミクス」による世界との連携 ということのようです。 ☆ Mr.Tigersから 新春から考えさせるテーマを掲載いただき感謝。 確かに我々のように戦後 物がない時代に育った 者には、高収入や出世が 資本主義の社会の目標で あったように思いますが。 豊かな時代に育った我々の子供や、 まして孫の世代では全く違う価値観が入ってきても 不思議ではありませんね。 先日 職場の先輩の葬儀に行き ご家族と話をする機会がありましたが 孫の一人が弁護士、そしてもう一人が 現在高野山で僧侶への道を歩んでいる由。 サラリーマンの家庭からも 全く違う人生を選択する時代になった ことを改めて認識しました。 あと何年生きられるかわかりませんが 多様化する日本の社会を少しでも見られるのは 面白いですね。 フィンテックとか デジタル通貨とか 我々元銀行員がなじまない決済手段が発達して 銀行はもういらないといわれているように 聞こえます。 今後業界を超えて 金融機関が提携することになるのでしょうか。 ☆ <関連記事> 1.「金融の近未来」 2.「縮む消費、ミニマリストの台頭」 3.「3つの技術潮流」 ・・・フィナンシャル・タイムズ 4.タイの「フィンテック」と カンボジアの「デジタル通貨」5.英国「ボリスノミクス」 ☆ ・ ☆ <めいてい君の追加> 1.寄稿者のファイルは「PDF形式」 なので Tracker社のPDFXCViewerなどで 「JPG形式」に変換してあります。 さらにJPGを「ペイント」で分離・加工し 見やすくしてあります。 2.*文字が見辛い方は、 (1).PCでは 「CTRL」+「+」を押して拡大 できます。 3回で十分です。 あとで、「CTRL」+「0(数字)」を 1回押して、元に戻してください。 (2).スマートフォンでは、 二本指で拡大できます。 (3).「HAZUKI ルーペ」なら問題なし。 ☆ 3.単語の説明 (WIKIPEDIAなどから) *** ミレニアム =millennium 千年紀(せんねんき)とは、 西暦を1000年単位で区切ったもの。 2000年には、これを新千年紀の始 まりと見なす考え方とキリスト教の 大聖年の祝いとが渾然一体となった 祝賀イベントが世界各国で行われ、 「ミレニアム」と騒がれた。 ミレニアル世代=Millennial Generation 1981~1996に生まれ 2000年代に成人となる世代 特色1.デジタルネイティブ 2.価値観が異次元 (多様性、シェア、絆、流動、ボランティア) 3.その他 ジェネレーションX ジェネレーションX(英: Generation X)、 X世代(エックスせだい)とは、米国において 1960年代初頭または半ばから1980年代に生ま れた世代のことである。13th Generation (第13世代)とも呼ばれる。 「ミー・ジェネレーション」という別名を持って おり、個人主義と内向性を特徴としており、 政治や社会に対して冷めている傾向が強い。 ジェネレーションY ジェネレーションY(英: Generation Y)、 Y世代(ワイせだい)とは、米国において 1980年代序盤から1990年代中盤 (または2000年代序盤)までに生まれた世代の ことである。 インターネット普及前の時代に生まれた最後の 世代で、幼少期から青年期にIT革命を経験した 世代でもある。 ミレニアル世代(英: Millennial Generation)、 あるいはミレニアルズ(英: Millennials)と 呼ばれるケースが増えている。 一桁台から10代でソ連崩壊とグローバル資本主義 に遭遇したため、プレカリアート (非正規雇用労働者)の多い世代である。 ジェネレーションZ (シマウマ用語集から) ジェネレーションZ(Z世代)とは、2000年 (もしくは1990年代後半)から2010年の間に 生まれた世代のこと。 生まれたときからインターネットが当たり前 のように存在する「デジタルネイティブ」な 世代である。 アメリカの世代分類における、 1980年代から1990年代に生まれた世代 「ジェネレーションY(=ミレニアル世代)」 の次の世代にあたる。 ジェネレーションZは、 オンラインとオフラインの境界線をあまり 持たず、モバイル端末によって常に 「接続」「つながっている」状態を必須とする。 ソーシャルメディア(SNS)への参加傾向も 強い。 その一方で、モバイル端末の画面を眺めて いる時間が長すぎるという自覚を持っていたり、 企業へのデータ共有には慎重といった特徴を持つ。 「ポスト・ミレニアル世代」、2000年以降生まれ という意味で 「センタニアル世代(Centennials)」 とも同義に扱われることもある。 ☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 31, 2020 01:12:07 PM
コメント(0) | コメントを書く
[Tsunami氏寄稿、SCRAP記事、写経・感想など] カテゴリの最新記事
|