カテゴリ:絵巻物
おしゃれな直垂(水干)男子たち、さらに追加。
昨日のおしゃれな直垂男子たち3に続けます。 今回は北の天神縁起絵巻編! 北野天神縁起絵巻には、個人的に凄く思い入れがあり、若い頃、高い絵巻の本買ったんだよね。 登場人物の絵は、決して洗練された巧みさ・・というものではないけど、人間が隅々までいわゆるキャラ立ちをしているというか、なんとも個性的で味があるし、細かいところに、妙なものが描いてある。 その中で、とりあえず、今回は、やはり直垂、水干系の人物たちを・・・。 弓場を見学する男たち。 控えの弓を持つ二人組「係員」は、華やかな水干姿。 後ろに並んでいるのは見物者たち・・。 左から五番目の僧は、骸骨踊りの扇を持っています。 出番を待つ競技者たち。 神妙に敷物に座って控えている。 真ん中の人物は袖が透ける水干。 やはり、出番を待つこの人物は、胡蝶文様の水干。 右の童子は飾り花を袴につけている。 主人の座る椅子を持って歩く下男。 右の鼻をすする人物の狩衣は桐文。 門の陰で休息する男(骸骨踊りの方団)をのぞき込む男たち・・。 暑いのか、労働中なのか、袖をとっぱらった人々。 右は葬列の警備。 烏帽子の上から白布・ おしゃれとは、ちょっと言い難いけど、集団で飲食して、歌を歌い、飲んで酔っ払っている集団。 もう、きちんと着た衣装は崩れて、袴はめくりあげるわ、襟は広げて、腹は出すわで、相当出来上がっています。右端にいる男2人は、鼓と、仏具の妙鉢のようなシンバル様のものを持っていますので、樂人でしょう。「もう、誰も聴いてないから、帰ろか?」と言っているようです。 火事が出て、慌てふためいて走る男。袴の後ろの紐を結び忘れて、引きずって走っています。 ここからは、ついでに「左大臣時平編」 左大臣時平は、雷となって復讐をしに来た天神様に対して、宮中に落ちかかろうとするとき、太刀を抜いて抵抗しよとする。そのシーンはけっこう地味にえがかれるのだけれど、これ、面白い・・。 ・・・スリーボールツーストライク! さあ次の球は・・ で、そのようなことがあったあと、病に倒れた時平の両耳から蛇が現れるシーン・・これも有名ですが、北野天神縁起絵巻では、夜具の下、寝間着の上に虎の毛皮を着ているのでは? そのほか、各天神縁起絵巻にもこの病室の加持祈祷の場面は描かれますが、他に毛皮を着ているのはないです。 ホルスタイン柄?の夜具を着ている。 病人より、手前の侍女を描きたかったのではないかという絵。 祈祷しているのが、僧ではなく山伏。 病人が、山伏のようなザンバラ髪で、珍しい絵柄! 当然、烏帽子はありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.05.09 18:42:24
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