『ハンナ・アーレント』(2012年、ドイツ・ルクセンブルク・フランス)
昨日とおなじように、今夏みた映画の中で最も感動したのは、『ハンナ・アーレント』(2012年、ドイツ・ルクセンブルク・フランス)でした。 監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ、出演:バルバラ・スコヴァ この映画の主人公ハンナ・アーレント(1906~1975年)は、第二次世界大戦後のアメリカで活躍したドイツ出身のユダヤ系哲学者です。元ナチ高官のアドルフ・アイヒマンが裁判にかけられ、それを傍聴したアーレントは、ナチによるユダヤ人虐殺は、アイヒマンの悪魔的な性格に由来するのではなく、凡庸さにあると主張したのです。 それで、ユダヤ人からは総すかんを食いますが、アーレントはそれに屈することなく、自説を曲げません。