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March 17, 2013
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カテゴリ:ホラー映画


 ポール・ナッシーなんて、誰も知らないだろう。
 ナッシーの映画を初めて見たのは、『狼男とサムライ(1983)』。テレビの深夜放送だった。ポール・ナッシーが脚本、監督、主演を務める。共演は天知茂。映画自体は日本未公開である。
 眠いのを我慢して見たが、奇抜な設定に期待をした割には、そんなに面白いというものでもなかった。

 この題名と映画の扱い(劇場未公開、テレビの深夜枠)から分かるように、ジャンル系、B級、まぎれもないマイナーなのだ。

 ポール・ナッシーは、映画監督、俳優の才能に恵まれていたわけではない。ホラー映画が好きが高じて、映画人として生きたという印象。
 彼のフェイバリット・フィルムは、ユニバーサル映画の『フランケンシュタインと狼男(1943)』だそうだ。この映画に深くはまってしまったがゆえに、以後彼自身が狼男を演じ、ホラー映画を作り続けることになった。

 ナッシーのフェイバリット・フィルムが、同じユニバーサルでも『フランケンシュタイン(1931)』であったり『狼男(1941)』であったりしたら、彼の生き方、作風もまたちがったものになっただろう。
 しかし、『フランケンシュタインと狼男』である。文学性とか悲哀とか怪奇、幻想というより、モンスター対決が売りの映画だからね。『フランケンシュタインと狼男』で強烈なインパクトを受けたナッシーは、こんな楽しい映画を作っていった。

* 吸血鬼ドラキュラ対狼男 (1967)
* ワルプルギスの夜/ウルフVSヴァンパイア (1970)
* モンスター・パニック/怪奇作戦 (1970)吸血鬼、狼男、フランケンシュタイン、ミイラ男共演

 才能はともかく、モンスター、ホラー・キャラクターへの愛情があふれている。

 さて、『Dr.ジキルvs.狼男』だ。
 『ジキル博士とハイド氏』では、ジキル博士が別の容貌と人格をもつハイドに変身する。
 同じく『狼男』もまた、普通の人間が獣人狼男に変身する。
 ともするとこの映画は、凶悪ハイドと怪奇狼男が対決するような話と予想される。
 だが、そうではない。
 なんと、一人の人間が、狼男にもなりハイドにもなってしまうのだ。
 この強引さが、『Dr.ジキルvs.狼男』の素敵なアクセントになっている。
 ダニンスキーは狼男である。彼はなんとか、普通の人間になりたいと願っていた。その治療にあたったのが、あのジキル博士の子孫だった。ジキル博士は、仮説を立てる。人格分離の薬品を使ってダ二ンスキーの悪の部分を表出させて「ハイド氏」にすれば、彼が狼男に変身するときに、ジキルの悪と狼男の悪とが互いに打ち消し合って両方が消滅する、つまり狼憑きが治る!、と。

 そうです。この一本の映画の中で、狼男にもハイド氏にもなってしまうのが、ポール・ナッシーだ。彼は、ホラー・マニアのやりたい放題を叶えていったといえる。
 だれも知らないマイナー映画人のポール・ナッシーだが、世間の評価でなく、ひたすら自分の嗜好を追究したところがいいな。


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Last updated  March 17, 2013 09:40:38 PM
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