偽装サラリーマンのモラトリアム日記

2020/08/10(月)19:42

宮崎・石『絶望の大国、中国の真実』2009年・・中国理解の参考に

本・雑誌(25)

トランプ政権下の米国と独裁政権色を強めている中国(中共)が冷戦状態に入っていますが、世界的な政治経済バランスは、米国主導の欧米先進国連合VS中国という図式になりつつありますな。この図式は、アメリカ大統領選挙で、トランプとバイデンのどちらが勝利しても変わらない様相です。  忖度政権の日本国は、ヘタに中国に部品製造工場を多く作ったり、製造ラインの一部に中国製を組み込んでしまったせいで、簡単に批判や撤退は困難になっている。  一方、中国軍が尖閣諸島を含む東シナ海や南シナ海に露骨な軍展開を開始しており、このままでは、米軍と中国軍は海上で武器使用がそのうち起きても不思議でない(私的には起きてほしい・・野党の対応とか見ものです)。​   ​私的には「中国は中世状態の独裁帝国が代替わりしているだけ」と考えています。不衛生で、シルクロードやチベット高原以外に興味なく嫌いで、最近の知識が乏しい。​そこで、図書館から今回の本を借りてよんだが、、内容が面白いので安い中古本を購入した(300円)。​   宮崎 正弘、石 平  (著)『絶望の大国、中国の真実 ―副題:日本人は、中国人のことを何も分かっていない! 』(WAC BUNKO)、ワック株式会社、2009年4月発行 <目次>第1章 中国人はカネしか信じない第2章 汚職まみれの共産党と暴走する人民解放軍第3章 ネットは革命前夜の雰囲気第4章 中国人のすさまじい原色の欲望第5章 中国ではなぜノーベル賞受賞者が育たないのか第6章 中国が反日をやめる日は来るのか?  この本は、宮崎 正弘と石 平 の討論を本にしたものです。フジ・サンケイグループ的な印象の本であるが、中国の政治社会や風習の記述面では事実に近い印象。理工・医学系の記述は怪しい。この本以外にも著者らによる多くの本が出版されているが、​この本は時事的推移を見ても現在の中国の根本を知るには適切な本でしょう。​   参考:​石平の中国深層分析​ 著者のうち、石 平(せき へい)は、中国四川省育ちで北京大から神戸大博士課程留学で、2008年に日本に帰化した人。   この人によれば、​『精神的に日本人と中国人は根本的に違う。茶道などの精神的な次元のものは中国人には理解できないし、しようともしない』とある。​  この本で、面白いと感じた内容をいくつかピックアップしてみると、  ・役人の汚職は当然の文化。 ・カネ次第の社会で現世主義である。来世信仰はほぼ無い。無神論の傾向・共産党社会なのに、社会に特権階級が形成されている。・孔子の精神は国民にはすでに死んでいる。・「墓」の扱いは日本人から見て異常である。・能力ある女性は西洋人と結婚したいと思ってる。欧州スタイルの生活が「上流」である。​ この本で重要なのは、 「軍の支持がある限り、共産党政権は倒れない。民衆が立ち上がっても体制は変わらない。巷に溢れる中国崩壊論が現実化しない背景です。」という討論の帰結でしょう。​  直近の半年から1年は、国内・国際とも、いろんなことが起きそうですな(笑)

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