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テーマ:政治について(19773)
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(3部に分けて掲載。 2/3)
郵政民営化すること自体の展望 1 郵便局窓口が総合サービスへと発展するかは、まあ今ならばできそうだと思う。 いろんな手法がひどく速く変化している昨今なら。 ’90年代にやったら手法はないわ、意欲はないわ、で失敗していたんでは。 2 郵便貯金がどうなるかだが、 問題は、借金財政と投資マネーがどう変わるかだ。 現状、 郵便貯金の利子は公債の利子からくる。 政府はこれをいずれ減らしたい。 (郵便局が公債を買ってくれるので安心して公債を発行している面もある。この借りる者と貸す者の癒着が問題のひとつだったわけだが、・・それは制度とは別だろう) 郵便局の政府保証がなくなれば、有利な利子を求めて貯金は動き出すだろう、と予想される(ようだ)。 (けど、ほとんどの預金が500万以下なんだけどね) そうなったら、直接的に考えられる影響は三つ。 2-1 国債・公債の利子を上げないと公債が売れなくなり、借金の利子が増える。 (利子が増える以上に大きく減らしたいのが政府の予定だ) (金を使わないうちはそれでもいいが、金が必要なときは公債を外国に買ってもらう比率が増える。利子が高くなったり、相場を通じて事業がゆさぶられることが増えるだろう。 優先順位の高い話ではないが。) 2-2 貯金が民間の投資に回って、貸し剥がしで困っている人が助かる・・・かな? (保証を求める貯金者が満足する安全な借り手なんて、小企業ではないだろう。 健全な企業は金を借りなくなっている。 直接にはどっかの金融機間・ファンドに回ることだろうが、 銀行も国債に頼っている現在、国内に有効な使い道があるだろうか。) 2-3 海外の投資ファンドに流れ、ファンドマネーが世界を支配・管理するのに使われる。 (’90年代のビッグバンの直後に郵便貯金が流れ出していたら、当時の失敗はより大きく、世界はより惨憺たるものになっていただろう。 今は技術や規制も進み安定しているのか?といえば、ゲームカンに頼ることも多いようだ。) 結局はそうなるだろう。(今でも貯金から海外に投資しているし) なので、ファンド産業で儲けているアメリカは、大口の客(カモ?)の登場を期待して待っている。 いずれにせよ、たんす預金をしないなら、 金を国内で借金しあって抱え込まずに、世界への生かし方を考えるべきなのだが、 郵便貯金を追い出されるとか誘い出されるみたいな気分でそれをすると、カモにされたり、 支配に利用されたりが気になる。 早過ぎなければいいのだろうが。 日本が避けていても、いずれ世界の金融支配に中国もやってくるだろう。 いつまでも避けるべきではない道だが、せわしなくあわてると、世界を巻き込む破局的大損をしかねない。 十年内という余裕期間があるが・・ね。 2-4 民営化された貯金会社の株は儲かるか? 当てになりそうにない。 株が下がったら誰が買うだろうか? 外国のファンドが買ったとき、さらに株が下がっても円が上がれば損にはならないから外国有利か・・。 仮説で、貯金会社の株を買って、リストラさせて、儲けを配当にまわさせる手はありうる。 外国に金が回る分だけ日本の損。 しかし、それは経営上の自業自得で、貯金を預けなければいいだけのこと。 あるいは、5、6兆円で貯金会社の株が70~100%買えるとか。 そして100兆円の日本国債を売って一時利益で配当をがっぽり出して、後の赤字は政府保証で押しつける・・・なんて露骨な犯罪が・・りくつは可能としても・・。 ・・・という議論がまともに聞こえてこないな。 賛成か反対かという幼稚な争いにすべてを巻き込ませず、工夫と技巧と熟成の道に進むことが、日本の民間の見せている成果なのに、それを無視した民営化論の虚しさは、「正しい道さえ悪いものに変えて」しまいかねない。 イラクでのアメリカのばかな占領ぶりが、戦争の意味さえだめにしかねなかったように。 議論した上でなら、「3年後の見直し」で一応了解できた議員もいたはずだ。 参議院での否決とは、そういう評価がされた結果と見るべきだろうに。 >『今、このチャンスを逃したら日本は小さな政府に舵を切る事は永遠に出来ないかもしれない。』 いいや、 認識が古いと思う。すでにみなが舵を切っている。 段階は順を追ってくるのじゃない。 古い段階も新しい次の段階も同時にある。 「小さな政府」というものの本質や戦略がずれ違ってしまうことを警戒すべきだ。 手順はいつも変化しうる。磨いて確立したものでない限り。 「構造改革」の実体が、アメリカが細かく要求してくる要望書に合わせるという 「アメリカングローバリゼーション」 あるいは 「アメリカによる裁量行政」 でしかないなら、議論も不要かも知れんがね。 他に・・ 民営化法案で急いで業態を変えろとせっつき、四社に分割すれば、・・見直しをしても戻らないだろう。 そして、郵便貯金の赤字転落は近いともいう。 業態の発展に進むか、縮小して人員削減に進むか、どっちかだな。 四社案自体は、性善説の見方では悪くない。 この案が経営側から出てきたもので、バブルやデリバティブ以前の‘80年代なら成功していたのかも。 (同じ案でも出し方によって逆になったりするが・・・ 赤字赤字と責められる環境では、分割は非効率の元になる可能性もあるが・・) →次へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年08月30日 01時07分36秒
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