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カテゴリ:時事ネタ
職場の一部の人が騒いでたので、ちょっと興味を持ったのですが・・・
米アップルが、マルチタッチインターフェースに関する特許を取得というニュースが流れてたようです。 対象の特許は、米国特許第7479949号。 米国特許庁のサイトで全文が読めます。 この特許、見ると確かに、iPhoneや、iPod touchのタッチスクリーンに関するもののようで、複数点の同時タッチ検出機能を用いたアプリに関するもののようです。 特許公報はまだ入手できないので(1月20日に登録になったばかり)、公開公報をダウンロードして見たんですが、明細書も数百ページに渡る超大作。 その割にクレームは、独立項2項、全20項と結構シンプル。 ファミリを調べてみると、米国出願が数十件ぞろぞろと…そのほか、PCT出願も多数、またオーストラリア、ドイツ、香港も出願してました。 最初から分割して大量に出したようです。 上でリンクしたニュースサイトの記事にもありましたが、アップルとしては、知的財産には結構力入れてるようですね。 ただ、個人的に気になったのは、この特許の出願日。 April 11, 2008 となってます。 出願から登録まで1年かかってない、ってのもちょっと驚きなんですが(多数の引例が付いていながら、クレームも広め)、それよりも、出願日がじつに最近すぎ たしかiPhoneは、発表が2007年1月9日、発売が同年6月29日(米)です。 iPod touchは、2007年9月5日発表です。 今回の特許の技術が、iPhoneやiPod touchに確実に搭載されているかどうかって疑問はありますが、クレームの広さからまず使っているような気がします。 だとすると、製品発売してから特許出願したことになる… もちろん、米国は先発明主義の国だし、グレースピリオドで製品発表から1年の猶予があるのは分かるんですが・・・ iPhoneの発表と出願日の間隔は、1年超えとります。 また、中国ではiPhoneの発表の翌月には、すでにパクリ製品が発売されていた、というニュースもあったりして・・・ 米国の審査官、さすがに中国のニュースは知らないとしても、iPhoneの発表くらいはさすがに・・・いや、知らなかったんでしょうか?? あるいは、やはりこの特許技術はまだ製品に採用されてないのかも… なんかいろいろと考えさせられる特許ですな。 他国での審査は、米国以上の長いグレースピリオドはないので、今発売中の製品技術は基本取れないとは思いますが、果たしてどうなる事やら。 知財部門の人間としては、ちょっと興味深い教材になりそうな案件です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.02.03 23:08:17
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