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歴史の回想のブログ川村一彦

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2023年07月14日
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カテゴリ:石徹白騒動










【石徹白騒動】


一、 「はじめに」 






二、 「石徹白騒動の発端」






三、 「威徳寺問題






四、 「石徹白豊前と社人」






五、 「平泉寺問題」






六、 「石徹白舎人極寒に追放」






七、 「三分の一の年貢化






八、 「箱訴訟」






九、 「寺社奉行から評定所






一〇、「幕府の裁定」






 






一、「はじめに






江戸時代、山信仰、加賀国越前国美濃国(現石川県福井県岐阜県)にまたがる白山に関わる山岳信仰






 古くから「越のしらやま」として、詩歌に詠われた白山は、富士、立山とならび「日本三名山」のひとつに数えられる秀麗な峰であった。






 また、白山から流れ出る豊富な水は四方の川を満たし、それが広く田畑を潤すお蔭で、人々の生活と農事の一切が成り立っていた。






このため、古代より白山は「命をつなぐ親神様」として、水神や農業神として、山そのものを神体とする原始的な山岳信仰の対象となり、白山を水源とする九頭竜川手取川長良川流域を中心に崇められていた。






 奈良時代になると修験者が信仰対象の山岳を修験の霊山として日本各地で開山するようになり、白山においても、泰澄が登頂して開山が行われ、原始的だった白山信仰は修験道として体系化されて、今日一般に認識されている「白山信仰」が成立することとなった。






 江戸時代の白山信仰は盛んだった頃、美濃国から白山に抜ける参道街道の途中に白山中居神社がある。






 白山中居神社は、岐阜県郡上市白鳥町石徹白に鎮座する神社である。白山神社の一つであり、白山信仰と関わりが深い。






 白山信仰の美濃国からの道は、白山中宮長滝寺から、越前国の白山中居神社をとおり、白山へと向かっている。






鎮座地は石徹白川左岸、支流である宮川との合流部に位置し、参道に橋が懸けられている。






 その白山中居神社の神主の豊前と社人の争いが「石徹白騒動」である。






石徹白の白山中居神社は越前国大野郡にあって白山南麓の標高七百Mを越える九頭竜川上流部の石徹白川流域に広がり、上在所・中在所・下在所・西在所・小谷堂、三面の六在所に分けらえている。






 上在所の北端は景行天皇の時代に創建されたと伝えられる白山中居神社あがり、養老年間白山を開いた泰澄が社殿を修復し社域を拡張したと伝えらえている。






 平安時代から鎌倉時代にかけ、白山信仰の隆盛に伴い、美濃側からの登山路の上に位置する白山中居神社は、長瀧寺と共に栄えた。






石徹白の住民は全て神社に属し社人と呼ばれていた。






 社人は一二人の頭社人、平社人、未社人の三階級に分けられて頭社人は重要な協議を行い、頭社人は世襲制であったが、筆頭の神主だけが一年交代制で守られてきた。






 所が、一六世紀末に神主石徹白彦右衛門が亡くなった後、孫に神主職を継がせようと考え、北ノ庄からも安堵が出されたにもかかわらず、石徹白側は石徹白五郎右衛門が神主になった。






 その後豊前の父大和が神主になって、宝暦四年二月八日に死去した際に






在京していた豊前は急遽帰郷した石徹白豊前は供廻りの者二五名ほど従えて槍や挟み箱を持たせ、白馬に銀の鞍を乗せて、自らは籠に乗り、更に「下に下に」






と掛け声を掛けさせて、父の死後とは思えぬ華やかな行列を仕立て石徹白入りを下という。






突然の上村豊前の出現と派手な石徹白入りを見てあっけにとられ






「なんだ、あれは大和の息子、何様と思っているんだろう」






 首をかしげて驚くと共に、今後の石徹白の社人、神主の継承はどうなるか不安が過ぎった。






 その後、大和の神主の後を継ぎ、世襲制を主張したので石徹白騒動が起きた発端となった。






 






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最終更新日  2023年07月14日 07時13分01秒
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