AGNUS　DEI 結城やすはの部屋

｢まんまこと｣畠中 恵著 文春文庫
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久しぶりの新刊は､妖怪満載の｢しゃばけ｣ｼﾘｰｽﾞではなく､普通の人間さんしか出て来ない新ｼﾘｰｽﾞでした
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神田の八町を束ねる名主の跡取り息子､高橋麻之介が主人公です｡
｢しゃばけ｣の主人公長崎屋一太郎と違い､病弱でもないし妖しの兄やはいない､ごく普通の22歳の青年です
16歳までは周りも期待する頼もしい跡取りだったのに､その年を境に〈お気楽〉な性格になってしまった……という
妖怪の代わりをするのが､麻之介の幼馴染み2人｡
同じような立場の名主の息子･八木清十郎と見習い同心の相馬吉五郎｡
清十郎は､女の子にﾓﾃﾓﾃで本人もｲｹﾒﾝぽいけど､吉五郎は､仕事柄 堅苦しい感じ｡
3人の内､誰が好みかと考えるのも楽しみですが､知らなかった知識を得るのも嬉しいものです
特に町内の揉め事や問題の解決を､名主が担当するということは知らなかったですよね｡
確かに町内の些細な問題まで奉行所管轄なんてされたら､人数も限られているのだから､与力や同心･岡っ引きは忙しくて過労死するかもしれません
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登場人物の性格のﾒﾘﾊﾘも利いて､｢しゃばけ｣と同様に読みやすく分かりやすい文章です
｢しゃばけ｣はCG満載のﾄﾞﾗﾏになりましたが､｢まんまこと｣は内容的にもしっとりと現実的で◯HKの木曜日時代劇や土曜時代劇で見たい物語なのですね
時代劇になるのを期待したいと思いますが､｢まんまこと｣の次巻の文庫化も早くして欲しいなぁ
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