「人体の不思議展」
今年の2月に川崎市のJR川崎駅近くのビルで開かれていた「人体の不思議展」に展示公開されていた「人体」はすべて本物の人体であった。プラスチック模型ではなく本物の人のからだを標本にして一般公開していた訳である。 数年まえにも「人体の不思議展」が関東地区で開催されていて、そのときは見に行けなかった。が今回は興味があったので展示会場に足を運んだ。 展示会場で、ぼくはほんものの人体だと直感して観ていたが、果たして本物だと思って観ていた人はどのくらいいただろうか。ただ漫然と展示品を見て回っていたという人もたくさんいただろうと思うのだがどうだろうか。 無造作に剥がされた人の皮膚がビニールで作られたつなぎ服のような格好で展示されており、皮膚を剥がされた人体も標本としてそのわきに展示されていた。よくよく考えると吐き気を催すような恐ろしい光景なのだ。来館者たちの多くは倫理的危険性に気付いていないように感じた。 科学的知見を一般の国民に正確に伝えることはたいへん有意義なことだと思う。また、大学や医療機関の方々がしっかり監修され、権威ある展示会だと思っていた。少なくともぼくはそう思って見に行ったわけだ。 しかし、大いなる疑惑があるようだ。 表題を「人体の不思議展」としたのは、世の中には強力なサーチエンジンでネットに流れる話題を監視している方々がたくさんいるからだ。その方々はぼくのこのエントリを読んでくれると思ったからだ。ぼくは自分が迂闊だったと指摘してくれた方に伝えたいです。