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カテゴリ:映画
1911年(明治44年)、絞首刑12人、無期懲役12人を出した「大逆事件」の真相に迫ったドキュメンタリー。その後の研究で、大逆罪の名を借りた社会主義者、無政府主義者への弾圧だといわれ、犠牲者の名誉回復や顕彰をする活動も生まれている大逆事件について、犠牲者たちが何を考え、何を思っていたかを、同時期にフランスで起こったえん罪事件「ドレフュス事件」との対比も交えて明らかにしていく。
中村正義の映画も本作も盛況で皆さんが今危機感を感じていられるからではないでしょうか。 大逆事件に対しては何回もUPしてきました。 古河力作は26才で大逆事件に連座して絞首刑に処せられた。 「貧困、生存競争、弱肉強食の社会よりも自由・平等・博愛・相互扶助の社会を欲す。戦争なく、牢獄なく永遠の平和、四海兄弟の実現を望む」花づくりを愛しこんなやさしい思想を持つ人が! 今年は大逆事件、韓国併合100年。 大逆事件は明治天皇暗殺を企てた疑いで幸徳秋水につながる社会主義者を一網打尽にして24名に死刑判決、のちそのうち12名を無期懲役に減刑した巨大な冤罪事件。 写真は古河力作(中段帽子の男性)の弟三樹松(中段左の男性)の娘さゆみさんとななよさん。 水上勉は三樹松とその妻柳の戒名をつけた。 今回の映画で一番印象深いのはただ一人死刑になった菅野スガ 以前は妖婦、狂信的な女などと間違ったイメージを押し付けられてきたスガ。 処刑に立ち会った東京刑務所女監取締部長飯坂よし子は 「私がこれまでに一度しか見たことがないりっぱな女性だった」 「もし一度世に出られたら、貴女に親として仕えたい…心から慕ってくれました。」 「私などいくら慕っても…と思えば胸まで涙がこみ上げてくるのでした」 「にっこり笑って行った姿がまだ目の前に残っています。切れの長い目を持って、瞳の澄んだ人でした」 「あれだけの知恵と才と品を持っていながら」 「いくら死んでも惜しみ足りない人でした」 菅野が求めたのは、人間的な優しさに満ちた温かい社会だった。 大谷渡関西大学教授 スガは不幸な男性関係を強要された人。 理想の夫とは如何なる人ぞ、…何ぞや熱烈なる愛情と、宇宙を呑むの気概と、之なり。しかして今の世にはいれられぬ男なり 彼女の才がよくわかるのが針文字、 自分は死刑宣告受けたが官憲に秘密で送れるように文字がわからぬようにした針文字、幸徳秋水の無実を訴えている。 幸徳秋水は名文家として知られ、足尾鉱毒問題を田中正造が明治天皇に直訴した際には、その直訴状を起草しています。 丸木位里・俊が1989年に制作した「大逆事件」の屏風があるのを知りませんでした! 続きと画像はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.02.11 21:19:24
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