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カテゴリ:書評 SF関係
遅くなりましたが、新年あけまして
おめでとうございます。 この本は、ヴォネガットの長編処女作です。 1952年発表するも当時の評価は悪く 1963年に発表した<猫のゆりかご>が 大学生に人気を得て、この作品が日の目を 見るまでには、10年余りの月日が流れています。 この小説の主人公ポールが生活している時代は、1950年代と 思われますが、かなりの機械工業化が進みある意味で、2010年になった現在を 予感させるものがあります。ただし、あまりにも近未来を書きすぎた小説なので 今読むと、どこがSFなのか悩むようなしろものです。何というか社会派パニック? 最後の方で、革命を起こそうとするので?477ページもあるビジネスストーリー? 主人公ポールのいる社会では、パンチカードに全てのデーターが記録され人々は与えられた 番号で区別されてしまう。一流の大学を出ていい所に就職、もしくは結婚するか スポーツ選手になるか医者や弁護士やとにかく自動化されていない職業に就かなければ 生活もままならない。機会よりも劣っているとみなされた人々の就職先は、二つに一つ。 軍隊に入るか<どじ終点部隊>に入るしかない。そのころのアメリカは、商工業・通信 ・食料・資源の全てを一手にひとつの企業が取り仕切り、その企業のトップは、ポールの 亡き父親だった。権力的には大統領と同等。35歳のポールは、ニューヨーク州イリアムの 工場長。さらに上のピッツバーグの工場長の座を狙うよう妻のアニータに尻を叩かれている。 同僚との昇進争い・上司へのへ気遣い。夫の肩書きと結婚した妻・気の休まらない上流生活。 息詰まる生活に疲れて、ポールは人間らしさを取り戻しに下流へ出かける。 安酒場には、仕事を機械に奪われた人々がいて、自動演奏のピアノがあった。 自分たちが作り出した機械が人々を幸福にもしたが、人々の権利や誇りまで奪ってしまった のではないかと悩み始める。どことなく現代社会とそっくりなのではないだろうか?いや、 現在の方が地球温暖化の環境問題やテロの恐怖も抱えているのでもっと悲惨な状況か お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.01.12 15:04:47
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