「ドイツ旅行記」29<完結>
■機内でも大いばり■やっと機内に案内された。雪はますます降っているが、乗ってしまえばこっちのもんだ。あとはゆっくり寝てればよい。あんなにニクかった日本だが、今は早く家にかえりたい。もう、疲れはピークを越して、キケンな状態だった。いつまでたっても飛行機は飛ぶ気配がなく、やがてアナウンスが。「みなさま、ただいま当機は除雪作業中です。現在機体の右半分が終了致しました。もうしばらくお待ち下さいませ。」えぇぇぇぇぇぇ。マジですか?「おいおいお~い。今度左半分やってるうちに、また右が積もるっちゅうねん。」もう、間違った方言&高いテンションは自分の意思では止められなかった。失笑が聞こえてきた。「確かにナ。」と、同意するサラリーマンもいた。前の席では、ディスニーランドの袋を持った親子が座り、子供が「おか~~さ~~ん、つかれた~~。」と、ダダをこねはじめた。「なにぃ?ミッキーと遊んできて『疲れた』だとぉ?ワシらはな~、遠い異国のロンドンから帰ってきとんのじゃ~。」・・・最低である。機内の温度はどんどん上昇し、それを涼しくさせる事はできないらしく、飛んでもいないのにドリンクサービスが始まった。またも、前の子供がオレンジジュースをこぼし、愛ちゃんの手荷物にしっかりかかってしまう。「あらあら、こぼしちゃったの~?」と母親。「しつけがなっとらん。ちゃんとあやまらんかい。ドイツみやげが台無しやんか。」やや小声で言ったけど、絶対母親に聞こえてると思うよ。あと、たくさんアホなことを言っちゃったけど、忘れました。あの時同乗したみなさん、エラソーでごめんなさい。もう時効だよね?結局1時間30分後ぐらいにようやく出航。そんな天候なので、もちろん大揺れ。目をつぶって一言も話さなかったけど、全然眠る事ができず、あっという間に到着。もうフラフラ。私達はこの頃徒歩30秒ぐらいの近いところに住んでいたため、空港からバス→タクシーと、ずっと同じ方向。タクシーは、一応私が先に降り、1歩も歩きたくない愛ちゃんは、自分の家の前まで乗って行く事にした。車だと5秒。「ここでいいです。」と言うと、タクシーの運転手さんは「え???」と、かなり驚いたらしい。23時をまわっていたが、疲れ過ぎでなぜか眠れず、結局片付けをすべてこの日にやってしまうことにした。近所に住んでる妹を呼びつけ、家族へのお土産を取りに来てもらったり、山のような年賀状を見て笑ったりして、AM3:00に就寝した。■おわりに■この旅は今から14年も前のことです。構想2年、原稿を作成するのに半年。(しかも歯科勤務時代、仕事の合間にこそこそ手書きした。)それを当時のホームページに掲載したのは、旅から3年後だった。それから10年も経過して、まさかの再投稿ってのもどうなのかね、って感じだけど。ドイツは本当にいい国で、今でも「ドイツ」と聞くと過剰反応してしまうほどお気に入り。みなさんも、機会があればゼヒ行って見てください。さてさて、最後にこの旅で学んだ事を蛇足的に少々書き足しますね。・ドイツ語が全くできなくても、インチキ英語とジェスチャーで通じ合える。 (相手にとってはいい迷惑だと思うけど。)・現地の人とは積極的に関わった方が楽しい。・交通に関しては、特に予備知識が必要。・食べ物はやはりツライので、しょうゆ、缶詰、カップラーメンは必需品。・ツアーはたくさんの観光地を見れるけど、フリーはスキな所にとことん!・SOS用の英語は学んでおくべき。・女は度胸。・くよくよしないで、前向きに。最後まで読んでくださってvery very thanks!感想とか、とってもうれしかったです。過去の旅の記録がアホほどあるので、また機会があれば後悔・・・じゃなくて(ごほごほ)、公開しようと思います。