理楽療法研究会

ある治療院に勤務するSさん。
「経営と治療は、両立しますか?」
と聞きますので、
どうして両立しないと思うのですか。
と質問すると。

「一回で治したら、患者が減ります」
ということ・・・らしく。

一回で治せますか?
「いや、理想としては・・・です」
辛い症状を、その場で治す。
もう、辛くならない。
なら、その人はもう来なくなる。
患者数が減る。居なくなる。

まっまっ。
そうなれば、完璧じゃないですか。
と思いますけど。

まぁしかし。
治らない方が治療院としては得。
と思いながら治療するのは、どんなでしょう。
そんな仕事をしていて、平気なんですか?
治そうと思っても自分に治せると思えずに
「これはひどい。何度か通って貰わないと」
と言って、お茶を濁して来させる。

そうですねぇ。減りますね。
週二日・三日、来ていた患者さんが来なくなる。
次々に治って、来なくなる。
これを喜びと思えるか、困ったことだと思えるか。

経営者・治療者の立場ではなく
患者さんの立場に立って、考える。
本当は、そこが重要な事でしょう。
心をこめて相手の命と真摯に向き合う。
その信頼関係ができてはじめて治療がはじまる。
そんな気がします。