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2014/04/01
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カテゴリ:禅の言葉

2011年10月に亡くなったアップル創業者スティーブ・ジョブズやマイケル・ジョーダン等、世界の成功者には禅の愛好家が多いことで知られています。

 

特に、ジョブズと禅のつながりについて興味を持ちましたので調べました。

『死は生命にとって最高の発明』 こんな至言を遺したジョブズの思想には、日本由来の「禅」が深く関わっていました。

道元の代表的著書である『正法眼蔵』の第1巻は「現成公案(げんじょうこうあん)」と題されています。現成とは「いま目の前に現れ、成っている存在」という意味です。道元によれば、その現前する存在のすべてが悟りの実相だといいます(『すらすら読める正法眼蔵』講談社より)。

「現成公案」には次のような話が出てきます。

『薪たきぎは燃えて灰になるが、だからといって灰は後(のち)、薪は先と見てはいけない。前後があるとはいえ、その前後は断ち切れており、あるのは現在ばかりだ。人の生死も同じで、生が死になるのではない。生も死も一時のあり方にすぎないのだ、と。こうした道元の教えを踏まえれば、病気になっても、早く治ってほしいと願ううちはまだ迷いがあるということになる。そうではなく、病気を現成としてそのまま受け取り、しっかり生きればよいと考えられるようになるのが悟りなのだ。』

ジョブズは2005年、スタンフォード大学の卒業式でのスピーチで、前年に膵臓がんの手術を受けた経験を語りました。このときの「死は生命にとって唯一にして最高の発明」「あなた方の時間は限られている。誰かほかの人の人生を生きて無駄にしてはいけない」といった言葉からは、自分の生を、そして死をそのまま受け取ろうという姿勢がうかがえます。 

 

ZUM0008711410G.jpg (スティーブ・ジョブズの生涯より)

 

ジョブズは青年時代から禅と接し、曹洞宗の僧侶である乙川弘文(おとがわこうぶん)老師に師事していました。

カウンターカルチャー(既存の文化や体制を否定し、それに敵対する文化)が全盛を迎えた1960年代から70年代前半のアメリカ、若者たちは物質万能主義に疑念を抱き、精神世界に関心を向けました。ジョブズも、72年に大学に入ると東洋思想に傾倒していきます。なかでも仏教や禅には強い影響を受けました。

すっかり禅に魅せられたジョブズは毎日のように乙川師のもとに通い、2~3カ月に1回は禅堂にこもって瞑想する静修を行うなど、できるかぎり師と長い時間をすごすようになった。創業後多忙をきわめてからもことあるごとに教えを求めたといいます。乙川弘文老師とジョブズは、ジョブズの結婚式を乙川弘文老師が司ったように、強いきずなで結ばれるようになっていったようです。

 

「偉大な大工は、見えなくてもキャビネットの後ろにちゃちな木材を使ったりしない」(桑原晃弥『スティーブ・ジョブズ名語録』PHP文庫)

これは、スティーブ・ジョブズの言葉です。製品の外装だけでなく、内部のマザーボードにまで美しさを求めたジョブズは、チップや回路をもっとシンプルで魅力的な配置にしたいと考えました。技術者たちはマザーボードをのぞく者など誰もいないと反論しましたが、これに対しジョブズが放ったのがこの言葉でした。

製品の本質を重視する彼の精神は、禅の一派である曹洞宗の開祖・道元の教えに通じるところがあります。たとえば道元の教えを弟子たちがまとめた『正法眼蔵随聞記(しょうぼうげんぞうずいもんき)』には「実徳を蔵、外相を荘(かくしてかざらず)」(内面をよくして外面を飾らない)という言葉が出てきます。

 

ジョブズの仕事や生き方における禅の影響を見てきましたが、彼の禅への接し方はいわゆる信仰とはちょっと違うように思います。

伝記『スティーブ・ジョブズI』によれば、「一般的な教義より精神的体験を重視すべきだ」というのが彼の宗教観であったといいます。彼はまた「キリストのように生きるとかキリストのように世界を見るとかではなく、信仰心ばかりを重視するようになると大事なことが失われてしまう」とも語っています。

 

私も日本人として、現在の生活文化にいろんな形で息づいている禅に触れてみようという気持ちになりました。

 






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Last updated  2014/04/22 11:43:35 PM
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