かすみと散歩をしました。
歩いたことのない道を歩きたい、とかすみが言うので、
パンテオンの北西あたりを攻めることにしました。
古い建物と細く入り組んだ小道が多いのがこの辺りの特徴です。
歩いていたら、Via dei Spagnoli(スペイン人通り)というのがありました。
道の名前を知るのもおもしろいことです。
Via dei Portoghesi(ポルトガル人通り)もありました。
そこで、おじさんが
「オルガンのコンサートがあるから入りな」と客引きをしていたので、
その教会に入ってみました。
ローマの教会はこんな風に気軽に(しかも無料で)入れるからいいなあ。Chiesa Sant’Antonio dei Portoghesi
(ポルトガル人の聖アントニウス教会)です。
これがなんとパイプオルガンのある教会なのです。
起源はポルトガル人巡礼者のための簡易宿泊所であり、
エウゲニウス4世がローマ法王になったのを機に
1450年マルティネス・デ・チャヴェスによって教会が建てられました。
現在の建物は
17世紀、ポルトガルのブラガンサ王朝の王が
マルティーノ・ロンギに命じて造らせたものです。
まずはオルガン奏者のGiampaolo Di Rosa氏が
パイプオルガンの仕組みを説明してくれました。
これはイタリア語が分かったらおもしろかったと思うのですが、
わたしたちにはちんぷんかんぷんでした。
それから神父さんが福音書の一節
(イエスがガリラヤ湖のほとりを歩いていて
4人の漁師を弟子にするくだり)を読んで、
それをDi Rosa氏がイメージしてアドリブで弾くということを
やってのけました。
ちょっとこの人は現代音楽の人みたいで、YMOっぽかったです。
世界のサカモトを意識してるっぽいのです。
シンセサイザーじゃないっつーの。
教会でパイプオルガンだったら
もっとスタンダードなのがいいんじゃないの…と思いました。
実際、教会にいたのは年輩の方が多かったのですが、
「???」って感じでした。
教会にも新しい風が必要なのかもしれないけど、
そこでやらなくてもいいこと、外でやればいいこと、ってのは
あるんじゃないかと思います。
再来週の日曜日にはちゃんと
メシアンやバッハも弾くみたいですけどね。
まあ、パイプオルガンの仕組みの説明が聞けたのと
弾いているところが聴けたのはよかったです。
この教会はポルトガル文化会館も兼ねているので、
コンサート情報などはサイトでチェックしてみて下さい。
散歩を続けたら黒猫が2匹いて、
写真を撮っている外国人の男の子がいました。
かすみもすかさず近寄ってカメラを構えました。
わたしはそんな2人を撮りました。
この辺の路地は特徴のある小さな店や工房、レストランも多く、
建物も中世のものばかりで、
ローマっていいな、と不覚にも思ってしまう街並みです。
やばいやばい、日本に帰らなきゃ、と2人でつぶやきます。
OLD BEARでアメリカン・チーズケーキを食べて家に帰りました。