2002年のヴィンテージ
最近多くのボルドーの2002年のヴィンテージを飲んで思うのですが、左岸のメドックに関して言えばとてもよい年だと思います。2000年がとても良いと言われていますが、確かに2000年は良いのですが、未だに飲み頃感が出て来ない物が多く、特にタンニンが強く、エグミのあるワインが苦手な人には美味しいと言う実感は持てないと思う。ミレニアムヴィンテージと言う事もあって価格は異常に高騰した。2001年は右岸のポムロールやサンテミリオンは良いが、左岸のメドックはなんだか酸が強く弱々しい感じがする。価格は2000年を皆が買い捲った為と不景気で安め。2002年は春と夏の天候が悪く評価を落としているが、収穫期の9月が乾燥していた為とてもよい収穫が出来ている。実際酸とタンニンのバランスがよく、飲んで美味しいワインが多い。価格はイラン戦争や不景気の影響と2000年と2003年と言う良いとされている年に挟まれて安い。2003年も良い年と言う事で価格は高い、実際飲んでみると当たり外れが大きく、特に酸が弱いワインが多く、アルコール度数も高く、悪く言うとニューワールド的なワインが多い。ユーロ高と相まって価格は実力以上に高騰している。2004年はまだ沢山飲んでいないが、パヴィヨンルージュやカリュアド、等のセカンドを飲んだ感じでは先ず先ず美味しそうな予感がする。価格はユーロ高にしては比較的安め。総合すると2002年は実にお買い得だ。1997年はそれ程よい年で無いのに価格は1998より高いと言う事もあった。2000年が出てから価格が下がった年だ。最近のお買い得ヴィンテージは1999年と2002年の様な気がする。決して味と価格はイコールにならないから面白い。