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カテゴリ:スペイン系(Ron)
【キングスバリー ニカラグア17年】 キングスバリー・ニカラグア17年 ニカラグアのラムです。 このキングスバリー社はスコットランドのボトラーで、主にシングルモルトウイスキーを扱っている会社です。 ウイスキーのボトラーがラムも扱うのは普通のことのようで、ケイデンヘッドやブラックアダー、それにハンターレインも、キルデビルという別ブランドでラムをリリースしています。 ボトラーズの方針というか存在意義は、自分たちが良いと思ったラムを蒸留所から樽買いして、できる限りそのラムに備わっている特徴をそのまま販売する、というところです。 しかし、ただ選んだだけでブレンドも何もしてなくて、カスクストレングスとかもっともらしい謳い文句で、ただ瓶詰めするだけなのに、オフィシャルのラムよりも値段が高いのはなぜだ、と当然の疑問を抱くことになるので、そう思ってしまった人は買わないのが一番だと思います。 さて、今回のキングスバリー・ニカラグア。 ニカラグアでラムを作ってるのはフロール・デ・カーニャの、カンパニラ・リコレラ・デ・ニカラグア社しかないので、言ってみればフロール・デ・カーニャの元ネタ、ということです。 僕はフロール・デ・カーニャの=ニカラグアの=CLDN社のラムが好きなので、これまで飲んだボトラーズラムの多くがニカラグアのラムです。 特に美味しかったのは、 ブラックアダー・ニカラグア12年 ウエストインディース・ニカラグアXO キルデビル・ニカラグア17年 どれもフロール・デ・カーニャとはかなり違った味わいですが、ニカラグア要素が存分に味わえます。 この3社以外の他のボトラーズニカラグアンラムも幾つか飲んできましたが、全部同じCLDN社が作ったラムなのに、それぞれかなり違った味わいだというところが興味深いです。 度数46%で、これはウエストインディーズ・ニカラグアXOと同じです。 ウエストインディーズはXOと書いてあるだけで、何年物なのかはわかりませんが、違和感なく濃厚さが味わえる絶妙なところだと思いました。 今回はどうでしょうか。 色はかなり薄めです。 香りは、これまでのニカラグアにはなかった、何かお花のような芳香を感じます。 それはアルコール刺激と一体化していて、核心部の香りを覆い隠しているかのようです。 味も特徴的で、まるでニカラグアンラムの要素を「反転」させたような感じ。 ニカラグアンラム全般に存在する、オイリーなコクが甘さと共に最後部へ後退していて、従ってコクが浅く、それを埋めるかのように、謎のお花風味とアルコール刺激が支配的に広がっています。 なんというか、隠されていた負の側面が露呈してしまったような、憧れていたあの人の知りたくなかった非人道的なふるまいを見てしまった、というような気持ちになりました。 グラスに注いだまま、30分待ってもさほど変化はありません。 こういうのが好きな人がいるのかもしれませんが、僕の好みからは大きく外れています。 好みに合わなかったニカラグアンラムは初めてです。 開栓して2週間とか1か月すると変化が現れることもあるので、しばらく待ってみることにします。 【僕の評価】5段階中の2.5
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最終更新日
2019.12.20 20:30:07
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