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カテゴリ:フランス系ラム(Rhum)
【ブーガンビルVSOP】
ブーガンヴィルVSOP モーリシャスのラムです。 モーリシャスのラムと言えばグレイス蒸留所の「ニューグローブ」が有名ですが、今回のはオキシナム蒸留所というところの製品です。 オキシナム蒸留所はクラフト蒸留所らしいのですが、幾つかラインナップがあるようです。 日本で入手できる普通のラムは今回のVSOPだけで、あとは全部スパイストラムなので、今回はこちらのVSOPを試してみます。 オキシナム蒸留所はトラディショナル製法とアグリコール製法の両方でラムを作っているようですが、今回のVSOPは安心のトラディショナル製法。 シェリーカスク(オロロソとペドロヒメネス)で最低4年熟成、度数40%です。 香りは黒糖とレーズン、キャラメルなど。 シェリーブランデーっぽい印象もあります。 飲んでみると、意外なほど濃口で、酒質的にもヘヴィまたはヘヴィ寄りのミディアムボディという感じです。 蒸留器はフレンチサヴァレ蒸留器を使用しているらしいので、ライトなのからヘヴィなのまでコントールできるという特性を活かして重めにしているのかもしれません。 また、度数をあまり上げないくらいに蒸留して熟成・樽へ入れるという製法で風味を維持しているそうです。 とにかく、糖蜜が持っている(と思われる)黒糖キャラメル風味をベースに、オロロソカスクのフルーティーでふくよかなコク、それにペドロヒメネスカスクの濃縮液化レーズン的な風味が、余計なファンキーさを覆い隠して、この独特な風味が形成されている、という感じがします。 ちょっとガイアナ/デメララ的な感じもあり、かなり複雑、重層的な風味です。 同じモーリシャスなのに、ニューグローブとは全然違う風味でした。 ジャマイカにはジャマイカの、バルバドスにはバルバドスの、それぞれ共通する風味があるのは、そこにいる酵母が発酵時に否応なく作用するからからなのかなと思ってましたが、どうやらそれだけではなさそうです。 ま、それに各蒸留所とも品質の安定化のために、酵母の管理はしっかりやってるそうなので、空気中に漂ってる酵母の作用は僕が思ってたほど強くはないのでしょう。 とにかく今回のブーガンビルVSOP、予想してたよりも、はるかに飲みごたえのある美味しいラムでした。 【僕の評価】5段階中4.5 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.04.21 14:55:33
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